出版社内容情報
いしいひさいちの話題の自費出版
「ROCA」シリーズが完全版としてついに単行本化!
2023年度のマンガランキング
「このマンガを読め!」で第1位となった
既刊
「ROCA 吉川ロカ ストーリーライブ」
続編となる
「花の雨が降る ROCAエピソード集」
そして最新刊
「金色に光る海 ROCA短編集」
というROCAシリーズ3冊を1冊にまとめた完全版。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
道楽モン
46
2022年に自費出版という形で世に出てから、静かなる支持者を獲得、雑誌『フリースタイル』での「このマンガを読め!]にて堂々の1位。そして熱狂的な愛読者の輪は、あっという間に広がった。その後もロカ本は作者のHPを中心に自費出版され『花の雨が降る ROCAエピソード集』、さらにこの度、自費出版『金色に光る海 ROCA短編集』と同時発売で、3冊をまとめたコンプリート版として本書は初の一般流通となった。朝日新聞連載の『ののちゃん』からのスピンアウトであったROCAは、ギャグ漫画でありながらも歴史的名作のひとつだ。2025/06/03
今庄和恵@マチカドホケン室コネクトロン
21
ファドの歌い手を目指す女の子と、陰になり日向になり彼女を支える女の子の物語。自費出版されていたもの3冊がまとめられメジャーからリリースなど素晴らしい。なぜファドなのかということに、凡人な私はついこだわっちゃうんだけど、それについては明かされない。通常のストーリー漫画なら大々的に表に出されそうな、ファドを目指したきっかけになりそうな二人の親のエピソードも、1ページ目でさらっと触れられただけ。著者がファドから受け取ったエネルギーがロカちゃんに注入され、それが小さなコマにミチミチになっている。歌声が聞こえてく↓2025/06/10
maekoo
12
ののちゃんにも幾度と登場したポルトガルの国民歌謡ファドの歌手を目指す吉川ロカと高校時代からの危ない親友柴島美乃を中心に様々な人物と織りなす涙と笑いの物語! 基本四コマ漫画だが自費出版された同人誌三作品を一つにまとめたコンプリート本で貴重! 山田くんやののちゃん等の様々な登場人物もサラッと登場しギャグのセンスが流石いしい氏! しかも業田良家氏の「自虐の詩」の内容に共通した、哀切な物語の中にも明るさとユーモアが有り、三作品それぞれのラストシーンが泣ける! 脇役たちの生態や生きている背景の描き方も絶妙で楽しい!2025/06/05
mistral
8
ロカと美乃の凸凹したコンビ掛け合いとか、ロカの不器用だけど応援したくなる性格とか。世の中『こんなもんさ』みたいな諦念や、でもふとした時の人の情や。サラッとしか出てこない海難事故の話や、美乃の家業のことや。幾重にも織り込まれた設定を4コマで味わう贅沢! その三杯目かつ完全版ですが、結末を知っていても面白いし最後は喪失感に胸が苦しくなる。2025/06/08
豆ぐみ
3
面白かった!!1と2に当たる部分は既読だけど鳥頭なので最初からおさらい。いしいひさいちの4コマなのでゲヘゲヘ笑いながら読むけどファド歌手を目指す女子高生のストーリーでもあって3つのエンディングそれぞれうるうるしてしまう。ほんと「泣ける、いしいひさいち」(帯から)。胸に迫る文学。2025/06/10