内容説明
隼人が戦死したあと、黒子の頭領梟帥は、駒比古を遠州の相良に送り、南蛮船炎上に成功させた。田沼意知は、この事件で黒子殱滅を決意し、近江から六無斎を呼び寄せた。それと同じくして、相良にいる異人ポジルが江戸へ舞い戻った。単身、黒子と戦うためだ。一方、田沼意次の政敵・松平定信は、田沼父子の南蛮船建造の秘密を知り、その失脚をもくろむ。大河伝奇スペクタクル第三弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
TheWho
9
白石大河SF伝奇シリーズの第3巻目。前巻で、完成間近の南蛮船を黒子に焼き払われてた白鬼らは、南蛮船の再建造や熱気球の構想等でそれらに携わる彼らの聡明さに驚愕し侮蔑的であった日本人観に疑問が生じる。また再建造した南蛮船の使い道を田沼意次は、蝦夷地(北海道)でのオロシア対策に、意知は人材育成と至極全うな考えがある中で、黒子の無慈悲な南蛮船焼却は頓挫し、また一人黒子が死んでいき、あいかわらず悪と正が混在した一元論的な物語で展開する。次巻が楽しみです。2019/12/14
しんのすけ
2
なかなか面白い。いろんな登場人物が出て来て、少し頭の中がこんがらがって来てるけど、全体的に面白い。 日本人はほかの東洋人とは違うというくだりには、少し嬉しくなった。次々に人が死んで行くのはちょっとつらい気分でもある。2025/05/20