内容説明
私たちの生命は、大勢の先祖の喜びや悲しみでできている。一番身近な先祖である父母への孝行を怠ってはならない。薬師寺管主である著者は、「人の此の世に生るるは、宿業を因として、父母を縁とせり。父にあらざれば生せず、母にあらざれば育せず」「母の情を性命とす」と説く〈父母恩重経〉の教えに基づき、人の存在の幽遠さと、親孝行への懈怠の罪深さを語り、そこからの救いのひかりを指し示す。
目次
第1章 親の姿・子の心
第2章 仏説父母恩重経
第3章 母の情を性命となす
第4章 親不孝と地獄
第5章 お母さん