徳間文庫<br> 幕末長州藩の暗闘―椋梨藤太覚え書

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徳間文庫
幕末長州藩の暗闘―椋梨藤太覚え書

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  • サイズ 文庫判/ページ数 252p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784195992531
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0195

内容説明

幕末、長州藩ほど血で血を洗う党争のくりかえされた事例はない。元治元年(1864)の禁門の変、四国連合艦隊との下関戦争、そして幕府の長州征伐、という長州藩がむかえた最大の政治的危機のなかで政権の座に着いたのが椋梨藤太であった。藩内過激派に、血の粛清をもって対した藤太は、極悪人の刻印を押され、歴史から抹殺された。その、俗論党の巨魁の闘いの生涯を掘り起こした、著者会心の長州暗闘史。

目次

1 俗論の系譜(誇り高き一族―消された椋梨藤太の足跡;燃える百姓一揆―天保の改革と派閥抗争;黒船来航―藩主と激論する藤太;安政の波濤―長州藩の泥縄軍艦)
2 粛清と叛乱(危険な政局―姿消した俗論派;強訴―再登場の暗い花道;長州敗北―蛤門の変と馬関戦争;急旋回―周布の自殺と井上襲撃事件;権力の殺戳者―暗殺と処刑と;3つの首―凄絶な家老の最後;長州内乱―蜂起した高杉晋作;鎮静会議員―腰上げるオポチュニストたち;死への脱走―椋梨藤太斬首)
3 刀痕の記憶(黙秘と栄光―児玉愛二郎の秘密;刺客の告白書―再会した2つの刀痕)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さっと

9
先日読んだ『英雄色を好む』に続いて長州モノ。ただしこちらは明治政府の中枢で新時代を築いた維新志士ら「英雄」と対立する立場(いわば政敵)にあった俗論党の首魁・椋梨藤太を中心に据えた長州幕末史。江戸後期から連綿と続く藩内の政争はすさまじく、両派の藩を思っての結果おこってしまう悲劇は本当に切ない。俗論とは世間の意見、つまりは民衆の声。椋梨が俗論派とされながら、最期、多数の民衆が加わり武装蜂起した正義派(英雄側)に斃される様は歴史の皮肉としか。で、彼ら武装諸隊の一部も明治の世で反発、新政府に鎮圧されるとか震える。2021/10/12

駄目男

3
長州では今日、椋梨の名は悪人のように言われているが、果たして歴史の評価はこれで正しかったのだろうか。 一概に歴史の正邪は決められないが、今日、椋梨に関する資料は殆ど抹殺されてしまったようだ。また、椋梨藤太を扱った本は他にないであろう。 私もこの本欲しさに近隣を虱潰しに見て周ったが結局徒労に終わった。 そしてAmazonで買うことに。著者の古川薫さんという方は1925年生まれでまだご存命だが、本人が山口県生まれとあって長州物ばかりを書いておられる。とにかく、私としてはこの本を読めて良かったと思っている。 2016/06/08

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