内容説明
物質のみに保障された幸福とは儚いものである。21世紀に向けて、日本は「心の時代」を実現させなければならない―。百万巻写経運動で関わった人々や、出会いと別れの中での心のふれあい、自らの子供時代の思い出、仏蹟参詣に訪れたインドでのできごとなどを混じえながら、釈尊の導きを易しく説き、飽食の時代を生きる現代人に、人間が生きる姿とは本来どうあるべきかを訴えかける珠玉の随想集。
目次
第1章 心のふるさと(聖地に立ちて;思いは高く;明の明星がきらめくとき;ある日本人の記録)
第2章 永遠なる教え(悪と苦への自覚;中道と調和;無常と「空」について)
第3章 人・情・そして友(逝きませる覚者;母の愛とは何か?;祈りは海を越えて;遠い道を来た喜び;「般若心経」全文)