内容説明
外交官であった能垂伯爵を父に、フランス人を母にもったヒネモス・のたり氏は、パリの下町に40年も住む売れない画家だ。ある日突然、パスポートを盗まれ宿無しになった日本人娘・野田ひとみがころがり込む。彼女はモデルとなり、ヒネモス氏の副業である探偵の助手も務め、ついでに処女も捧げる。“女の都市”パリにくり拡げられる難事件に体当りするヒネモス氏とひとみの活躍を描く連作ユーモア・ミステリ。
目次
銘柄(ブランド)美女に注意
パリ祭近づく日
女だけで生きる街
大統領夫人の密命
美しき疑惑人
おかま(タント)・ド・モンパルナス
ノートルダムの美女
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しーやん
0
面白かった。フランスを舞台に日本人ハーフの老画家とひょんな事から居候をする事になった日本娘との探偵話。 全7話の短編集ですが各ラストが印象的。解決までを描きません。外堀を埋めて確実に解決をする状態まで持ち込んで現地警察が「今から確保へ向けた作戦実行」と言う所で終わります。しかし全てが無事に解決したと分かる情景の描き方。初めて体験した推理小説かも。 都市伝説で良く聞く外国の服屋の試着室で神隠しに会い、闇ルートへ売られるお話も。もしや起源?って思ったけど初版は1990年だから違うな。コレも黒幕が逮捕されます。2018/06/27
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