徳間文庫<br> 東方食見聞録

徳間文庫
東方食見聞録

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  • サイズ 文庫判/ページ数 191p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784195991534
  • NDC分類 596.22
  • Cコード C0195

内容説明

「食にこだわる理由は、相手が何を食べているか知らないで、文化だ理解だと言えないのでは、と思うからである。政治、経済の教科書的大局的理解ではなく、食を通して、舌を通しての、その国の文化、生活という理解がありえるのではないか」(「あとがき」より)。前作『東南アジア食紀行』に続きフィリピン、台湾、韓国の食を“アジアと日本”という関わりのなかで捉え直した気鋭のフォト・ジャーナリストの食紀行。

目次

第1章 サンボアンガのサテとレチョン
第2章 マニラのハンバーガーとアドボ
第3章 台北のほかほか弁当と客家料理
第4章 凍頂烏龍茶と素食
第5章 ソウルの刺身丼と宮廷料理
第6章 食べ歩きの秘訣

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

329
食に定点を置くことで見えてくる文化や歴史がある。それはアジアの国々の歴史解説書を読むよりも、時にはずっと身近に、しかも説得力を持って迫ってくる。本書が扱うのはフィリピンのサンボアンガとマニラ、台北、ソウルといった東アジアである。もっとも、フィリピンに関してはアジアの他の国々とは随分その様相を異にするようなのだが。篇中で一番興味深かったのは「素食」すなわち台湾の精進料理だ。菜食でありながら、限りなく肉にそれこそ肉薄しようとの意気込みには、ただただ驚くばかり。また、韓国料理の日本との近さと遠さの分析にも納得。2018/10/18

Akihiro Nishio

20
フィリピン出張中にフィリピン本を読む。フィリピンのパートは全体の40%で、ミンダナオ料理と西洋食文化の受容について。今回ミンダナオにいるわけではないので、ご当地化された西洋食でも食べるかな。興味深かったのは台湾の薬膳料理。薬膳といっても、肉を使わないだけで、肉に似たものを作り、油ギッシュに仕立て上げる。こんな世界知らなかったな。今度台湾に行ったら試してみたい。1990年初版なので、食から文化への考察に至る内容が古く感じられる。フィリピンはあまり変わっていないが・・。2019/09/02

てくてく

4
東南アジア編に続く、フィリピン、台湾、韓国の食文化を探訪した一冊。インドのベジタリアンとは異なり、日本を含む東アジア、特に中華圏のベジタリアンは、素材の味を追求するよりもいかに肉に似せるかという点に情熱が注がれていることの発見や、西欧諸国に植民地化される前に国家らしきものがあったかどうかがその後の文化などに影響を及ぼしているフィリピンなどの紹介が面白かった。2015/01/26

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