内容説明
昭和14年5月、外蒙軍が、日本の主張する国境・ハルハ河を渡ったことに端を発した、実質的な日ソ戦争がノモンハン事件であった。同時に、日本陸軍創設以来、初めて経験する近代戦でもあった。4カ月の死闘の後、日本軍は潰走し、惨敗した。当時、軍部がひた隠しに隠し、戦後、関東軍の暴挙・無策が喧伝されたこの事件の意味とは何か?なぜ軍部はこの大荒原に拘わったのか。長篇ドキュメント。
目次
第1部 国境紛争と関東軍(新編成の23師団;太刀打ちできぬ火器と機動力;対立を生む辻参謀の独断)
第2部 渡河作戦(酷暑の草原を進む兵士;激戦;混乱と錯誤の連続)
第3部 平原の激闘(相次ぐ誤認;激戦続く;“総攻撃”も失敗;守勢態勢へ作戦変更)