出版社内容情報
1952年、シカゴで初リング以来、強腕、怪力、凄腕の外人ファイターと数多くの死闘を演じてきた極真空手・大山倍達。空手の父として極真空手を世界に拡めた。本書は〝男のためのケンカ術〟である。その心構えや攻撃法など絶好の参考書。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
活字スキー
18
『空手バカ一代』の元ネタであり、世に極真空手を広めるなど特定の年代の男子にとってはブルース・リーに次ぐ格闘系レジェンドが、空手の普及の為に世界を回っていた頃の自伝……とは言え、各エピソードの信憑性はいかほどのものか。全体的に良くも悪くもマンガ的。「キル・ザ・ジャップ!」の罵声を浴びせられながら2m近い巨漢を得意の中段突きで病院送り。香港の陳老人の円月殺法やボルネオの魚とりの少年の動きから新たな技に開眼する展開はアツい。興業としての演出や捏造も多いのだろうが、人間力というか器の大きな人であったのだろうな。2017/10/01
ジョニーウォーカー
18
動物界のオスは「強さ」こそすべてだが、人間界でこれを実践できる者は数少ない。かつて“地上最強のカラテ”と謳われ、全世界に1,200万人もの弟子を生んだ極真会館の創始者、故・大山倍達氏もその一人。肉体と精神を鍛えるため、眉毛を剃って1年半も山に篭ったり。牛と戦うため、屠畜場に通って計49頭の牛を撲殺したり…。常識的に見れば明らかにどうかしているが、それでも同じ男として憧れずにはいられない理屈抜きのロマンがそこにはある。文中、誇張的な記述も目立ったが、いちいち気にする自分がかえって小さく見えた(笑)。2010/03/15
いが栗坊主
6
「空手バカ一代」のTV時代から気になってた人やけど、結構、女好き。硬派なイメージが消えてったわ。メンタルの強さ(=無鉄砲)は紙一重のとこあるし。ただ、ケンカの強さはハンパないわ。以外に英語堪能やし。ちょっと猪木もかぶってる気がする。2014/05/02
hirayama46
5
はじめての大山倍達。最近アニメ版を見た『空手バカ一代』のノベライズのような雰囲気ですね。それに大人向けの色恋トークを足した感じ。なかなか面白かったですが、すでに一度知った話なのでそこまで新鮮味はなかったかなあ。しかし、大山倍達という人は本当に不思議で、己の虚実ないまぜな幻想化にここまで成功した人は少ない気がします。昭和の時代性もあるにせよ。2022/06/14
代理
5
房州清澄山にて月夜に石を割る話がめちゃくちゃロマンチックで、おったまげる。あと”牛殺し”のエピソードもいい。『牛を殺させてくれないかと頼んだら、事務員がおったまげてしまったのだ』『屠殺員に成りたいのか?』『いや、そうじゃないんです。空手が牛に通じるかどうか…』のやりとりも最高。少年少女が川を挟んで佇んでいるのを見て、(幼い恋人がケンカでもしたのかな?)と想像するあたり、大山さんはロマンチックな人だと思う。その後の『サカナを取ってるんです』という非情なツッコミも大好き2015/03/23