内容説明
二十一世紀の地球。フジ・ナカハラは、精神の再生を未来に求めて、フロリダにある冷凍睡眠所で無期限の冷凍睡眠に入った。しかし、三千五百年後に海王星の衛星トリトン上のサイボーグ病院で覚醒した彼が目にしたものは、定向進化したにすぎない人類の現実だった。人類は再び旅立とうとしていた。可能性のまたたきを求め、フジは、人類は、どこへ行きつくのか…。表題作ほか、巨匠が描くハードな未来史五篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
亮人
21
表題作がオールタイムベスト級の作品ということで読書。だが、前半やや冗長に感じた。人類の進化との対比として退廃を書かなければいけないのは分かるが、退廃描写は退屈だ。後半の人類ひいては全宇宙の神へも至る進化のビジョンは素晴らしいの一言!クラークの『幼年期の終り』も人類の新たな階梯を描いているが、引けをとらないばかりか更に上を行く宇宙観に感動すら覚えた。「宇宙よ……しっかりやれ!」はSF名台詞だ!以下コメ欄にその他短篇感想。2013/03/17
FeLis-IA
10
宇宙鉱山の落としどころ、飢えた宇宙のトリッキーさ、宇宙へ嫁ぐの生きている実感へのフィードバック、星殺しの生き生きとして蟲惑的な原色の星の描写、再会のジレンマ。そして表題、神への長い道の壮大なスケール感!「しっかりやれ」の一言にぞくぞくしました。物語の骨太なSFと過剰な性描写が少しミスマッチで唐突と感じてしまったり・・・でも宇宙空間という人口密度の希薄な空間と向き合う時、人は無条件に求め合うものなのかも。「征服欲・知識欲」の果てに宇宙にまで出た人類ですからね、三大欲求もすさまじいのだろうなと納得してみる。2013/06/13
あろは祭り
6
約30年ぶりに再読。人類と宇宙の行く末という壮大なテーマに圧倒されるばかり。これって50年くらい前のSFだと思うけど、21世紀の今 読んでも色褪せないね。小松左京先生すごいです!!2013/12/23
とも
5
★★★★★かれこれ30年ぶりに読んだ。結局その当時と感受性は対して変わっていないのか、同じように楽しめた。SFとしては最高傑作。サイエンス、フィクション&ファンタジー、すべてが盛り込まれた科学色豊かな小松左京の代表作というよりは、日本を代表するSFの一冊。2012/05/30
あかつや
3
短編6編収録。面白かったのはまず表題作。人類の先行きに行き詰まりを覚えた主人公が未来での精神の再生に希望を託して無期限で冷凍睡眠に入る。目覚めたのは56世紀、人類は種として完全に終焉へと向かっていた。この短い話の中に壮大なテーマがしっかりとまとまっていて、これはすごい小説だと唸らされた。「宇宙鉱山」は宇宙で隕石群に突入してしまう話。特になんてことのない小説なんだけど、船体に当たる隕石の音をトタン屋根で表現するという、その部分だけで印象に残った。宇宙で未来なのにトタン屋根。庶民派SFだなあ。こういうの好き。2021/07/19
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