内容説明
恋人の片岡信一を両親に紹介するという夜、片岡はついに現れなかった。不安になった小林みさきは、翌日彼の部屋を訪ね、そこで刑事から、片岡が会社社長殺害容疑者として手配中であることを知らされる。茫然とするみさきのもとに、“おれは無実だ”と叫ぶ片岡からの電話が入った。その電話から、片岡が松江にいることを知ったみさきは、寝台特急出雲3号で西へ向うが。長篇トラベル・ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はんげつ
3
いやぁ抜群におもしろかったですねこれ。殺人の容疑者にされてしまった婚約者を救い出さんとするOLの奮闘がリーダビリティ溢れるタッチで描かれています。そんな彼女を追いかけるように次々と殺人が重ねられていくリアルタイム性も読みの興奮を喚起してくれます。殺人の動機に関わる金持ち一族の因縁を明るみに出し、写真のアリバイトリック、男の腕力でないとなしえない絞殺トリック、遠隔操作としか思えない焼殺トリック、この盛りだくさんで超濃密でエキサイティングな謎解きが行われる。最高じゃないですか? そして迎える大団円。傑作です。2019/09/05
kanamori
0
☆☆★2011/10/08
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- 和書
- 死を力に。