内容説明
五島列島福江沖、男女群島で就漁中の兄弟が、セスナ機が潜水艦に撃墜される現場を目撃、数日後、弟が轢死体で発見された。弟に撃墜の真相糾明を依頼されていた考古学教室助手・勝野が、疑惑解明に乗り出した直後、勝野の小学校時代の級友を名乗る男が、五島沖に沈没した遣唐船の調査をもちかけてきた…。日本近海の莫大な埋蔵石油をめぐる日韓石油資本の暗闘を描く国際謀略小説。
感想・レビュー
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y_e_d
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埋蔵石油を巡る汚職の構図を描く。暗躍する政治家のもとで手先の駒として動く主人公・中森――知りすぎてしまったために自身も消される危険を知りつつ、知られてはいけなかった海域調査セスナの撃墜場面に偶然居合わせた漁師・福良兄弟と、それを撮影した写真を知る面々を守り抜くギリギリの攻防。邦光さんの作品はありえなさそうな想定ながら、風刺が効いて話もよく練られており、何よりもドキュメンタリー番組の語り口のような邦光節がいい。2017/06/04
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