内容説明
死闘5年。項羽と劉邦かく戦えり!56万の大軍を率いた劉邦はなぜ3万の項羽軍に敗れたのか?百戦百勝の項羽はなぜ敗死したのか?漢王朝の成立後、創業の功臣たちはなぜ粛清されたのか?
目次
1 項羽と劉邦(項羽の生い立ち;高祖劉邦の生い立ち;項羽、劉邦の先陣争い;鴻門の会)
2 楚漢の決戦(崩れる足もと―諸王諸候の離反;対決の軌跡―漢の東征と楚の反撃;戦局の拡大―韓信の活躍;垓下の戦い―項羽の最期)
3 悲喜の様相(功成ったあと;悲劇の実力者―韓信)
4 幕下の群像(補佐役の身の処し方―蕭何;名参謀長―張良;知謀の士―陳平;直言の士―周昌)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
21
○漢楚の戦いは躍動感があり面白いです。共に将星が多々現れますが、それを上手く使えたのが、個人的力量や当初の勢力で劣ると見られていた劉邦だったのが印象的ですし、かなりの臣下が悪しざまに言いながら劉邦についていくのが楽しいです。統一後は成長政権の悲哀を感じました。2023/12/01
ス
0
優れた将軍、軍師、能吏がよくもここまで揃ったなという印象。劉邦はそれらを使いこなす才能があった。韓信の言うところの将に将たる力というやつですね。項羽は自らの圧倒的な武力と兵に将たる力は持っていたが将に将たる力は持っていなかった。だけど個人的に好きなのは項羽のほうです、最期の哀愁がたまらない。2015/01/27
のら
0
いよいよクライマックスの項羽と劉邦編! 脇役の蕭何、張良、韓信が魅力的。 聞いていたとおり劉邦は任侠系の男でしかも指揮する軍も弱い。いろいろ酷い残念な男。司馬遷もここまでよく書いたな、と思う。だが彼を取り巻く稀有な人材の力を最大限に発揮させる力が彼を皇帝の座につけたのだと知った。一人のカリスマだけでは組織が成立しないことを実感した。項羽は…やっぱりケチはダメよ。2014/06/23