内容説明
警視庁捜査一課の刑事・倉原真樹は内房線上り特急さざなみ20号のグリーン車で緊張していた。隣席の長谷部警部補が夫役で話しかける。車中の乗客は13人、そのうち刑事は六人。新宿にある老舗デパートに、毒薬と脅迫状が届き、現金二千万円と美術品売場にある青磁の壺を要求してきた。奇妙なことにその壺は無銘で、十五万円であったが、それより高価な品は幾らでもある。受け渡しの場所が、この車中の指定席であった。犯人らしい不審な男は掴えたが、結局、誤認逮捕として釈放されてしまった…。倉原真樹の推理が冴える。
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