目次
1章 騎馬民族のライフスタイル
2章 情報都市―江戸
3章 江戸を見る目
4章 江戸は“旅”の時代だった―巡礼の道
5章 江戸のホモ・モーベンスと講―伊勢参り
6章 「過密」こそ情報を生む―江戸の情報網
7章 西欧の「広場」と東洋の「道」
8章 環の思想
9章 ネットワークの時代
10章 江戸の時間コミュニティ
11章 情報のダブル・コード―受けつつ送る
12章 「高密都市」の情報マッサージ
13章 演劇空間都市
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
K.H.
7
タイトルから予期されたよりも(このタイトルのセンスも古いが、さらに)古い本だった。バブル時代の出版物。なので、なかなか威勢のいいことが書いてある。とはいえ、こうした過去に書かれた未来物語を読むのはけっこう好き。間もなく大変革が起こる、というわくわく感がある。その先に生きるわたしたちには閉塞感しかないだけになおさらだ。東京をより高密度にし、移動を繰り返して情報を浴び、また発信する…まあ夢物語だったけど、ノマド的な情報都市江戸をプレテクストにする、などという論はなかなか面白かった。2022/07/02
Yoh Sano
3
江戸時代における直接さまざまな地に赴き、さまざまな人と話し、アウトプットしインプットしていた。つまり自己表現できない人間は、やっていけなかった。ここでいう自己表現は、自分が何者であるかを示し、自分が何をしているかを説明できていることを指すのだろう。ヨーロッパにおいては、この自己表現という考え方は当たり前だと思うな。だからこそ日本人が自己表現することの重要さを書いているんだと思う。2023/01/11