内容説明
これからの国語教育にとって大きな課題の一つは、子どもたちに論理的思考力を身につけさせることである。そしてそのためには、まず教師自身、「論理」に強くなることが求められている。本書は、論理学・一般意味論・レトリックと国語教育との関連を追求し、アメリカの母国語教育と比較しつつ、日本の国語教育の盲点を衝く。
目次
言語論理教育の提唱(論理的思考力育成の必要性・緊急性;言語論理教育とは何か)
論理的思考と批判的思考(国語教育と思考;論理的思考;アメリカの国語教育における批判的思考;まとめ)
日本語と文法・論理(文法と論理;日本語の論理)
主張と理由づけの構造(論の骨組み;主張と理由づけの構造;論の構成要素;形式論理と日常の論理)
「一般意味論」と国語教育(一般意味論とは;一般意味論と国語教育)
レトリックと国語教育(説得の術としてのレトリック;国語教科書とレトリック;アメリカの作文教科書;認識の論理と表現の論理)
言語論理教育のプログラム(いつから始めるか;言語論理教育のプログラム;問題点について;結論)