出版社内容情報
『ガリア戦記』は、希代の英雄ユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)が自身の征服事業について自らの手で綴り、書物として世に出したものである。こうした事例はほかになく、史上名立たる英雄の中で唯一の例である。二千年前から今日まで多くの読者を魅了してきた世界史上最も有名な戦記であり、現場の出来事をリアルに再現した「活きた」ローマ史ともいうことができる。
カエサルといえば、ローマ帝国拡大の立役者。とりわけ、その軍事的天才と悲劇的な最期によって今日でも人気が高い。さらにこの戦記で発揮された文章の魅力は、キケロやモンテーニュ、日本では小林秀雄が絶賛するほどのものであった。
本書は、その最大の特徴である「簡潔な独特の文体」を再現することに成功している。カエサルが戦闘においていかなる知略を発揮したか、また、いかに言葉巧みであったかを、読者はつぶさに体験することになろう。『ガリア戦記』が一大古典となった秘密がここにある。
さらに本書では、訳者が当時の政治、民族、軍隊等について詳細な解説を付し、適宜地図を挿入することによって、読者の理解を助けている。
「名訳で、カエサルの時代が目の前に蘇る!」──出口治明氏が推薦。
内容説明
軍事の天才が綴った二千年読まれ続ける傑作。希代の英雄の知略と筆力。戦争と指導者の野望―最も有名な戦記「活きたローマ史」の完訳・解説。
目次
解説
第1巻(紀元前五八年)
第2巻(紀元前五七年)
第3巻(紀元前五七~五六年)
第4巻(紀元前五五年)
第5巻(紀元前五四年)
第6巻(紀元前五三年)
第7巻(紀元前五二年)
第8巻(紀元前五一~五〇年)
著者等紹介
中倉玄喜[ナカクラゲンキ]
1948年、長崎県平戸市生まれ。高知大学文理学部化学科卒。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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