内容説明
本書は、教師にとって有効な「アドラー心理学」の視点から、学級経営に役立つ情報をまとめました。学級崩壊と荒れをテーマに、学級づくりの基礎に始まり、子どもの見方、不適切な行動への対応、気になる子への支援、子どもへの勇気づけ、荒れたクラスの再生まで、具体的な実践を交えながら、役立つ情報をぎゅっとまとめました。
目次
1 学級崩壊を困難な課題にしている理由(崩壊には基本の型がある;学級崩壊ナウ;学級崩壊の解決を困難にしている構造;問題の解決に向けて)
2 学級崩壊とアドラー心理学(学級崩壊の断片;問題は全てつながっている;学級崩壊と向き合う学級担任;学級担任のリーダーシップ;学級担任のリーダーシップとしてのアドラー心理学)
3 学級崩壊に向き合う(介入―クラスに秩序を;安全基地になる―チャレンジする勇気を;組織する―子どもたちと共に荒れに立ち向かう)
著者等紹介
赤坂真二[アカサカシンジ]
1965年新潟県生まれ。上越教育大学教職大学院教授。学校心理士。19年間の小学校勤務では、アドラー心理学的アプローチの学級経営に取り組み、子どものやる気と自信を高める学級づくりについて実証的な研究を進めてきた。2008年4月から、これから現場に立つ若手教師の育成、主に小中学校現職教師の再教育にかかわりながら、講演や執筆を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
2h35min
4
結論から言えば、読んで本当によかった。前作以上に深い内容でありながら、前作以上に、「アドラー心理学」で考える原則が貫かれていた。最新の知見を踏まえながら、なおかつ、筆者の過去の(それもかなり前と思われる)実践に沿っている。 アドラー心理学についても、一面からではなく、多面的に学んでいく必要があると感じた。またぜひ読み返したい。2021/11/01
U-Tchallenge
1
前作に続き、「アドラー心理学」を援用しながら学級経営を考えることのできる一冊となっている。だけど、ただただ「アドラー心理学」について述べられているのではなく、具体的なエピソードと共に述べられている。そして、エピソードを描くだけではなく、そこに解説が入る。とても丁寧なつくりになっているな、と感じた。また、学級経営の考え方も述べられている。理論と実践をバランスよく知ることのできる一冊となっている。前作を読んだ方にとっては必読である。前作を読んでいない方でももちろんためになる一冊である。2021/03/27