内容説明
これまで、学力とは、単純化して言えば、構造化された知識のことを指し、学習とは個の孤立した営みと考えられてきた。ところが認知科学の発達により、大事なことは学び方を学ぶことであり、他者や言語をはじめとする道具との関係の結び方であることがはっきりしてきた。そして、考える力さえもが、その起源を社会的なコミュニケーションに持ち、対話能力が内部に取り込まれて思考力を形成すると言われるようになったのである。中学生という論理的思考力が育つ大事な時期だからこそ、私たちは、真剣に相互交流的な言語活動をどう組織するかを考えなくてはならない。
目次
1 生きる力を育てる国語科の相互交流能力
2 相互交流能力を育てる国語科の授業方向
3 相互交流能力を育てる話し合い学習の実際
4 相互交流能力を育てるスピーチ学習の実際
5 相互交流能力を育てるためのワンヒントコラム