出版社内容情報
目に見える行動をよりどころとし、どうかかわれば今の状態からよりよくなるのかを考える「応用行動分析学」をもとに、苦手さのある子どもへの行動支援を考える。障害特性をふまえ、生真面目すぎることへの対応、対人トラブル、学習の困難さなど具体例を通して解説した。
内容説明
「思い通りにならないと、かんしゃくを起こすんです」「隣の子にちょっかいを出してけんかになり困っています」―教育相談を業務としている筆者の元に、このような悩みを抱えた保護者や先生方がお見えになります。「愛情不足では」「そっと見守りましょう」「ときには毅然とした態度で接してください」―これもよく耳にするアドバイスです。否定するつもりはありませんが、より具体的で実行できるアドバイスがあったら、そしてそれがその子自身の悩みにフィットするものであれば、とてもありがたいのではないでしょうか。本書はその要望に応えるべく執筆したつもりです。目に見える行動をよりどころとし、どうかかわれば今の状態からよりよい状態になるのかを考える「応用行動分析学」という理論をもとにまとめました。
目次
第1章 エビデンスある対応のための「ABA」(問題行動とは、一体何が、どう問題なのか;問題行動をどのようにとらえていくか;問題行動の背景には何があるか ほか)
第2章 苦手さのある子どもへの行動支援(障害特性と問題行動;発達障害の特性支援(1)知的障害
発達障害の特性支援(2)ADHD ほか)
第3章 学校全体で取り組む行動支援(予防的対応から「三層モデル」で行う;第一層目:ルールを守ることを評価する;第二層目:自己解決を対話で支援する ほか)
著者等紹介
長澤正樹[ナガサワマサキ]
新潟大学大学院教育実践学研究科教授。専門は特別支援教育、発達障害の指導と支援。新潟大学キャンパスライフ支援センター副センター長(障害のある学生支援担当部署)。昭和33年生まれ、岩手県盛岡市出身。新潟大学教育学部卒業、上越教育大学大学院修了。養護学校(現特別支援学校)の教員を16年務め、平成9年より新潟大学の教員として教員養成の仕事にかかわる。並行して、スクールカウンセラーなどの相談業務にかかわり、不登校やいじめ、問題行動など様々な相談に対応してきた。資格は特別支援教育士スーパーバイザー、上級教育カウンセラー、ガイダンスカウンセラー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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