内容説明
平成29年版学習指導要領の国語科には、情報の扱い方に関する事項が新設され、「情報と情報との関係」という項目が設定されました。これは、論理(論理的関係)のことを指しています。「論理」とは、学習者に教え込むものではありません。「論理」とは何か、「論理」を教える・学ぶとはどういうことなのか、「論理」という“モンスター”をうまく扱い、人生を生き抜く手立てとしていくための指南書として、本書をご活用ください。
目次
論理とは何か?
「見える論理」と「見えない論理」
論理を紐解く見えないつながり
「文章の文脈」と「知識の文脈」がなければ読解はできない!
「見えないつながり」と文章構成
トゥルミンモデル最高?再考
三角ロジックにご用心!
妥当性と納得はどんな関係?
説得されるとはどういうことか
教科書教材を論理的に分析する〔ほか〕
著者等紹介
難波博孝[ナンバヒロタカ]
広島大学大学院教育学研究科教授、博士(教育学)。1958年兵庫県姫路市生まれ。1981年に京都大学大学院言語学専攻修士課程を修了。私立報徳学園中学校・高等学校に奉職後、国語教育を研究するために退職し、神戸大学大学院教育学研究科修士課程国語教育専攻に入学、浜本純逸先生のもとで勉強する。修了後、予備校教師、愛知県立大学文学部児童教育学科を経て、2000年4月から広島大学に異動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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masasamm
1
高校の国語の、現在「現代文」という科目が「論理国語」と「文学国語」の二つに分かれる。標準退位数の関係で、多くの学校ではどちらかしか選択できないために「文学国語」が排除されそうだ。そのために「論理国語」は悪者扱いされている。しかし国語科は日常言語における「論理」を教える科目である。現在はそれが忘れられている。この本は国語科で教えるべき論理をわかりやすく説明してくれている。とてもいい本だ。私も今回の学習指導要領の変更には賛成しかねるが、国語の論理を重要視するという姿勢には賛成である。2020/07/03
にくきゅー
1
雑感。わかるを妥当性がある、納得する、説得されるに分けて考えるという筆者の考えに説得された笑 見えないつながりの分類も教材研究につかえそうだし、これは何度も読み直す本になりそう。2018/06/02
はるお
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なぜ今まで読まなかったのか?ってくらい読むべきだった。明日2回目読む2024/04/28
たかきち
0
「論理」という言葉を、定義を定めぬままに使っていた自分を反省です。論理の4つの種類や、三角ロジックとその限界など、ためになる話題が満載でした。2022/05/22
masasamm
0
再読しました。2020/08/16