感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
21
市民大学院で櫻井先生の玉稿を想起した(『国際文化政策第4号』2013年)。図書館除籍。学力:学習指導が村の停滞性を突破し、新生活様式を開拓する力(32頁)。現代でもまちづくりで不可欠な力量でもある。知恵:くらしを合理的なものに育てる力をもち、生産力をたかめる力(52頁)。学習:生きて働いていくものに育てることで、宿命にさえ見える現実の壁の突破(60頁)。5年生の男子は1ばんほしいのは、家の中の明るさ。貧乏でも明かるい家、仲のよい家(69頁)。 2015/05/13
きいち
14
これは、いい。勇気が出る。◇但馬の山村で戦前から長年、農業の生産性の低さはじめ村が直面する課題から目を背けずに教育に取り組んだ先生の記録。その手段が、書くこと。そのためには、経験の量と質を上げ、よく見て心に留め、考えてまた行動し、意義を見出し、みんなに向け表現したくなるよう場の雰囲気を作る。これは、総合的な学習の時間であり、キャリア教育であり、そして企業内での「経験学習」そのものではないか!50年代のこの実践、確かに高度成長期には忘れられたかもしれん、でも、底には、私たちはこの伝統を持っているんだ、うん。2014/02/23
カーリー
4
日本の教育の先覚者の書を読むと、今の教育が上滑りしている気がしてならない。先生が忙しすぎる。子供が教科の論理と生活の論理で育っていること、修身で教え込むだけでは子供の命にふれる教育ができないこと、子供の命にふれる教育をするには教師が本物になることを学んだ。2012/09/03
たろす
1
約50年前に書かれている本なのに、今教育に求められている要素が散りばめられている。 真髄の部分というものは今も昔も変わらないようだ。時代や環境は大きく変わっているけれど、いのちにふれあいとか、人と人とのつながり方の理想像っていうのは変わらないものもあるのだろうなと思えた。2019/05/15