出版社内容情報
日韓・日中関係、「核密約」と安全保障、消費税導入……。いまに続く諸問題に先鞭をつけるも志半ばで倒れた、哲人宰相の足跡を描く。
内容説明
大平正芳はなにを遺したのか。外相として成し遂げた韓国との請求権問題解決や日中国交正常化の断行は大きな功績である。蔵相、自民党幹事長を経て首相に就任、環太平洋連帯構想を模索したが、党内抗争の果て志半ばで逝った。日中関係の大平証言を増補し、悲運の宰相の素顔と哲学に迫り、保守政治家の真髄を問う。
目次
序章 遠い記憶
第1章 「楕円の哲学」―大蔵官僚
第2章 政界への転身―池田内閣官房長官まで
第3章 始動する大平外交―池田内閣外務大臣
第4章 「戦後の総決算」―自民党筆頭副幹事長から宏池会会長へ
第5章 外交の地平を追う―田中内閣外務大臣
第6章 内外の危機―田中、三木内閣大蔵大臣、自民党幹事長
第7章 環太平洋の秩序を求めて―首相
終章 「永遠の今」
著者等紹介
服部龍二[ハットリリュウジ]
1968(昭和43)年東京都生まれ。京都大学法学部卒業、神戸大学大学院法学研究科単位取得退学。博士(政治学)。現在、中央大学総合政策学部教授。専門は日本政治外交史・東アジア国際政治史。2002年に『東アジア国際環境の変動と日本外交1918‐1931』(有斐閣)で吉田茂賞を、2011年に『日中国交正常化』(中公新書)で大佛次郎論壇賞、アジア・太平洋賞特別賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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