出版社内容情報
ナチス・ドイツの敗勢は日とともに明らかとなった。ヒットラーは自殺し、残る二人のアドルフの対決する時が来た……全五巻完結!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hiro
61
第1巻から読み出し止まらなくなって、この第4巻まできた。いきなりあのゾルゲ事件で始まる第4巻。やはり、アドルフ・カウフマンの変わりようが一番怖い。一方、話の展開では、草平と由季江、アドルフ・カミルとエリザ、本多芳男と仁川三重子の三者三様の恋の行方がいいアクセントとなっている。こんな暴力が蔓延る時代はごめんだと、あらためて思い知らせてくれる作品だと感じた。次は最終巻。2015/08/01
momogaga
34
読メ開始以前の既読本。#Uボート #ヒットラー自滅
Lee Dragon
19
話がよくない方向に進んでいる気がする…どうなってしまうのか2019/04/06
aloha0307
16
カウフマンがネオ・ナチに変貌する過程にいささか無理を感じた(まあ、いいか)遠くまで連なる群衆の描きかたが秀逸(自然なばらつき加減)🖌️時代の闇に抵抗する者、状況をただ受け入れる者、誠意・信念をもちながらも抹殺されてしまう者 などなど を多方面から捉え、ナチスの残虐や特高警察の人間性不在を描く。戦争とはいったい何であったのか…2022/03/12
春ドーナツ
14
書誌的なことを少し書く。文芸評論家・尾崎秀樹氏の解説によると「アドルフに告ぐ」は「週刊文春」昭和58年1月6日号から連載が始まった。奥付の西暦を平成に変換すると4年春に本書(文庫版)は刊行された。以上です。この頃は解説におけるネタバレに寛容だったのだろうか。ある時期から、SNSの普及の影響なのか、世の中には解説を最初に読む人が多いらしい、みたいな認識が広がり、じゃあさ、配慮が必要だよね、みたいなことを想像している。最終巻のあらすじがさらっと書かれていて、第五巻の書影の謎は解消したけれど、まあ、いまさらね。2023/08/04