出版社内容情報
ナチス興亡の時代を背景に三人のアドルフの運命を国際的なスケールで描いた筆者畢生の大作、全五巻。ヒトラーの出生の秘密とは?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
hiro
63
手塚治虫原作『アドルフに告ぐ』が舞台化されたという新聞記事を読み、この作品を知って文庫版を即買った。考えてみると映像化された手塚作品はたくさん観てきたが、じっくり本を読むのは始めてかも知れない。あのヒットラー総統を含む3人のアドルフの物語。ベルリン五輪の取材中、ヒットラーの出生の秘密を知った弟が殺された新聞記者の峠草平が狂言回しとして、戦争に突き進んでいくドイツと日本を舞台に、物語が進む。ヒットラーの演説、拷問などなどのシーンを漫画でみることにより、戦争に向かっていく両国の様子が、直接目に焼きつく。名作。2015/07/31
眠る山猫屋
54
1936年、オリンピックに湧くベルリンから物語は始まる。予備知識無し。自らを狂言廻しと語る峠草平は、謀殺された弟の真実を探る為に、ドイツの闇を突っ走るのだが。峠さん、弟のためとは云え、かなり暴走気味。人間くさいと言えばそうなのだが。追手として、手塚治虫の定番悪役・ランプの登場。ニヤリ。そして舞台は変わって、神戸外国人居留地にいた二人のアドルフ少年たち。もう一人はやはり、あのドイツのアドルフなのだろうか?二人のアドルフは岐路に立ち、運命は回り始める。2025/06/03
momogaga
32
読メ開始以前の既読本。#1936年ベルリンオリンピック #二人のアドルフ
aloha0307
28
段ボール箱の底から引っ張り出して35年ぶりに再読📕確か手塚治虫先生の遺作 昭和の終わりに週刊文春に連載🖌️と記憶 第二次世界大戦 日本と神戸を舞台に、アドルフという名前を持つ3人の男(うち一人はヒトラー)がたどった運命を描く長編📕にすっかり嵌まりました🌸2022/03/09
Lee Dragon
23
実はヒトラーがユダヤ人だったという説を前提に作られた話、歴史上の出来事の設定ともリンクされていてよくできている。まだ1話なのでこれからどうなるか楽しみ。2019/04/06