出版社内容情報
【目次】
内容説明
武家政治を排除した後醍醐天皇の建武の新政を挫き、ついに尊氏は室町幕府の初代将軍となる。だが、公卿や寺社との関係を重視する直義と、武家の論功行賞にこだわる高師直との対立が激化する。長年ふたりに政治を丸投げしてきた優柔不断な尊氏には、為すすべもなく、幕府を牽引してきた両輪はとうとう決裂する。
著者等紹介
垣根涼介[カキネリョウスケ]
1966年長崎県生まれ。筑波大学卒。独自の人間観察眼と、疾走感溢れるストーリーテリングをその持ち味とする。2000年、『午前三時のルースター』でサントリーミステリー大賞と読者賞をダブル受賞し、デビュー。04年、『ワイルド・ソウル』にて、大藪春彦賞、吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞と、史上初のトリプル受賞に輝く。05年に『君たちに明日はない』で山本周五郎賞、23年に『極楽征夷大将軍』で直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
けんけんだ
20
上巻で極楽将軍だったよね。弟「直義」ともその頃は争ったりもするが最後はそうくるか。ラスト数十ページで直木賞っていうのがわかる!歴史の中でこの物語か~2026/05/01
ゆうすけ
16
文庫化で上下巻になりましたが、それにしても中々のボリュームでした。せっかく幕府ができたのだし、あとは仲良くすればいいじゃないかと後世の人間から思うのですがそうは簡単にはいかないのが人間の心理。尊氏の無欲さは結果としては、マイナスになったのかもしれないけど、他の武将だったらそもそも室町幕府って成立していなかったのかもしれないので悩ましいです。やっぱり江戸幕府と家康って本当に歴史にちゃんと学んでいて改めてすごいと思った。師直と直義が結局最後はハッピーになっていないのが何とも言えず悲しい結末ではある。2026/05/13
qwer0987
11
実務家の直義と師直は後醍醐天皇を追い落とし幕府を創立する。師直のイメージは陰険で直義と対立していた武将というものだけど、それとは異なり本作では優秀な吏僚で主君筋の直義と協力しながら困難な事業を立ち上げていっており目を引く。しかし幕府成立以降は事実を追うことに終始していて物語としてのダイナミズムに乏しい。とは言え当人たちが意図しないまま派閥の抗争のボスとして担ぎ上げられる過程は悲しくもあった。尊氏はそれに対し無力だが、二人の実権が失われる中でようやく自覚的に権力者として行動する。そんな流れが読み応えあった2026/07/09
tomo
10
☆☆☆☆ 4.3 鎌倉時代→室町時代と単純に繋がるわけではなく、あいだに後醍醐天皇の“建武の新政”がどう室町時代に繋がっていくか、また皇室の南北朝分断の経緯もわかった。室町時代が正式に発足してからも、後醍醐天皇一派の残党が反乱を起こしたりと新政権が不安定過ぎる。室町新政権発足までは楽しく読めたけど、その後は敵味方入り乱れて全然落ち着かない…最終的に尊氏は覚醒するけど、周りの人間たちが徐々に舞台から去っていきこの時代は仕方ないとはいえ、やはりもの悲しい。2026/08/11
kazuchan1209
7
直義、最後まで嫌いだった。直冬を養子にした時点で将軍家と事を構えようとしているとしか思えない。読んだだけで室町の時代がなんとなくわかる良い小説。しかし、登場人物が多くてこれ誰だったっけ?ともなりやすい。その割に巻頭の主な登場人物は簡素で、後半に出てくる武将のことは書かれていない。もう一度人物のメモを取りつつ読み返したい。面白かった。2026/08/16
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