出版社内容情報
【目次】
内容説明
なぜ日本は“生きている気”がしない国になったのか。「自分は正義を執行している」と信じる人は時にとてつもなく残酷になれる。尖った言葉が蔓延する社会で「親切」であることの意味を問う言葉の処方箋。『コロナ後の世界』を改題し、文庫化特別企画として『反知性主義』『不寛容論』の著者、森本あんりさんとの対談を収録。
目次
1 「生きている気」がしなくなる国で(「ふつうの人」が隣人を攻撃するとき;都市生活の脆弱性と「ブルシット・ジョブ」 ほか)
2 ゆらぐ国際社会(トランプとミリシア;平等よりもアメリカン・ドリームに惹かれる労働者 ほか)
3 反知性主義と時間(なぜ民衆は愚者支配を支持するのか;酔生夢死の国で;反知性主義者たちの肖像)
4 共同体と死者たち(倉吉の汽水空港でこんな話をした;自戒の仕掛け ほか)
著者等紹介
内田樹[ウチダタツル]
1950年東京都生まれ。東京大学文学部仏文科卒。東京都立大学大学院博士課程中退。神戸女学院大学文学部名誉教授。『私家版・ユダヤ文化論』で第六回小林秀雄賞、『日本辺境論』で新書大賞2010を受賞。第三回伊丹十三賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ムーミン
33
「大人」が育ってほしい。「大人」を育てることが教育の役目であるということ、でも、行政がそれを理解できないこと、議員始め政治を進める側がそのお手本の姿を示せないことが残念でなりません。2026/04/19
tokko
23
今年最後の読了は内田先生の『反知性主義者の肖像』でした。こちらもあちこちで読んだものがほとんどでしたが、このように編集していただくと内田先生の思想の一端が理解しやすくなります。この「反知性主義」は政治でも歴史でも、はたまた日常でも思い当たる節がありますが、私たちはどのように振る舞えばよいのでしょうか。結局は足元のゴミを拾うような「千里の道も一歩から」振る舞うしかないように思います。2025/12/31
ホシ
21
2021年刊『コロナ後の世界』の加筆・改題本。「知性というのは個人においてではなく、集団として発動するもの」「知性は’集合的叡智’として働かなければ意味はない」(p.193)これが本書の核心だと思います。自戒の念を込めてですが、私が思うに現代人は和合的な集団を築くことができなくなった。地球に80億人いれば80億人の個性がある。これは当然のことですが、「十人十色」がもはや正鵠を射る四字熟語とは言えないほどに世界は混沌を極めています。混沌の世界は未知のものに溢れ、人は未知のものを非常に警戒します。2026/05/11
どら猫さとっち
16
単行本刊行時は「コロナ後の世界」というタイトルだったが、文庫化に際し本書のタイトルに改題したもの。しかし、コロナ禍以前から“生きている気”がしないのを、著者も読者も感じているのではないだろうか。コロナ禍から現在まで、目まぐるしいスピードで社会が変わった。陰謀論や排外主義、反知性主義…。普通の人が暴走するときのその先にある世界は?巻末の森本あんりさんの対談も必読。2026/02/08
アドソ
14
コロナ発生直後の頃に発表された文章のコンピレーション。日本政府の初期対応のまずさと絡めて、この国がどうして「こんなふう」なのか、舌鋒鋭く内田節がさく裂。表題トピックを含めて話は多岐にわたり、とてもじゃないが一言ではまとめられない。でも定期的に内田先生の本は読まなくてはと思う。一度では身につかないことも繰り返し少しずつ沁みついて血肉になっている気がするから。「生命の本質は変化すること。変化を止めた人は、生物学的には生きていても人間的には死んでいる。」『1984』はやっぱり読まなくては、と改めて。 2026/01/14




