出版社内容情報
【目次】
内容説明
奇想天外な手を使っても亡き恋人に会おうと試みる「あたし」。冴えない窓際公務員が選んだ図書館の本から飛び出す口の悪い妖精。SNSの炎上操作が辿る恐怖の成り行き。石垣に囲まれた住宅街の農地を頑固に守る老人。日本文藝家協会が独自に選んだ、2024年のオリジナル傑作短篇集、全9篇。今年も本当に面白い!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
アーちゃん
49
2024年に発表された9話の短篇集。表紙は前作『夏のカレー』と同様に上楽藍さん。斜線堂有紀「カタリナの美しき車輪」はネット炎上を扱った作品で、杉江松恋さんの解説じゃないけれど凄く恐ろしい。寝る前には読みたくないなあと思い、すぐ次の佐々木愛「僕たちは のら犬じゃない 番犬さ」に読後感の良さにホッとした(実際続けて読みました)他では窪美澄「凪のからだで生きていく」出身地の人びとのレトロすぎる考え方に主人公が気の毒になり、ラスト米澤穂信の表題作は短いながら本当に上手い作家さんだと感心。2025/12/13
papapapapal
33
2024年に発表された短篇の中から9篇をセレクト。笑い有り、ホラー有り、ミステリ有りのバラエティ豊かな一冊。佐々木愛さんの『僕たちは 野良犬じゃない 番犬さ』、坪田侑也さんの『放送部には滅ぼせない』、窪美澄さんの『凪のからだで生きていく』が好み。23年版の『雨の中で踊れ』を読んだ時は、もうちょっと時代の流れっぽいものを感じた気もするが…。何年後かに読んだら違う感じ方をするのかしら。2025/11/28
ぽろん
29
表題作からホラー繋がりのアンソロジーかなと思ったら、2025年短編ベストコレクションでした。窪美澄さん初読みでしたが、もっと他の作品も読んでみたいと思った。篠田さん、宮下さん、好きな作家さんは、安定の面白さでした。2025/10/20
ひさか
26
小説新潮2024年1月号篠田節子土、小説すばる6月号佐川恭一万年主任☆マドギュワ、小説新潮8月号斜線堂有紀カタリナの美しき車輪、小説宝石9月号佐々木愛僕たちはのら犬じゃない番犬さ、小説新潮10月号坪田侑也放送部には滅ぼせない、オール讀物11・12月号宮下奈都鳶の娘、小説推理12月号坂崎かおる花泥棒、小説野性時代特別編集冬号窪美澄凪のからだで生きていく、紙魚の手帖12月号米澤穂信輪廻の果てまで愛してる、の9つの短編を2025年9月文春文庫刊。多ジャンル短編で1番を選ぶのが難しい、いずれも味のある秀作揃い。2025/12/31
練りようかん
18
2024年文芸誌等に発表された短編の中から9編をセレクト。本タイトルが気になっていたのだが米澤氏で、女のひとり語りが流石のリーダビリティだった。余命宣告された高齢男性を看護する篠田節子さん「土」は、農地を守ろうとした数々の波紋に後半恐ろしさがおぞましさに変わりそうなゾクゾクを味わい、逆の読み心地を抱いたのは宮下奈都さん「鳶の娘」で、主人公がいじめられる理由の王とは何の王かわからず物語が進むところが良かった。体育教師が大きな声を強要する佐々木愛さんも含め、従順の罪を感じさせたのが時代性なのかもしれず面白い。2026/03/30




