出版社内容情報
教養高く美しい、が世間知らずのおばあさまと、
料理のセンスは抜群だが内気な16歳の孫娘・佐菜。
実家の老舗帯屋「三益屋」の倒産と共に世の荒波に放り出されたコンビが、
「出張料理」を仕事に奮闘する大好評シリーズの4冊目。
佐菜がはじめた出張料理も回数を重ねるごとにうまくいくようになり、
居酒屋店主から「売れる料理」レシピの提案まで頼まれることになった。
佐菜が考えた、多めの油で卵を揚げ焼きし、だしに浮かべた
「とろとろ揚げだし玉子」はおいしいと評判になり、ひとに
感謝される成功体験を経て自信をつける佐菜。ところが、
じつは陰で悪い噂を流され、それが広まっていることを知って
大いに傷つき、
「料理は本当にこまった人の助けになることはできないのかもしれない」
と落ち込み、家にこもってしまう……。
ほっこり美味しいものがたくさん登場する中で、成長し、老いていく人々の
リアルな悩み、人間関係の成熟したやりとり、心に響くセリフが満載。
ますます充実のシリーズ!
【目次】
一話 揚げだし卵 割れて黄身が流れ出す
二話 辛い大根もべったら漬けで甘くなる
三話 華やかな九十九里の祭りずし
四話 父の思い出 あさりの深川鍋
五話 心を強くする小豆の甘酒
内容説明
居酒屋メニュー「とろとろ揚げだし卵」も大好評で自信をつける佐菜。ところが、武家の集い用に張り切って工夫した「鯵のすし」を「腐ってる」と言われ、真っ青に…。握り飯とつみれ汁、あさりの深川鍋に小豆の甘酒、里芋。老いの寂しさを抱える人も悪い噂に傷つく自分も、料理で明日へと送り出したい!大人気シリーズ第4弾。
著者等紹介
中島久枝[ナカシマヒサエ]
学習院大学文学部哲学科卒。食と料理をテーマに、雑誌や単行本の企画・構成・編集、ウェブサイト、イベント企画なども行い、2013年時代小説『日乃出が走る 浜風屋菓子話』でポプラ社小説新人賞特別賞受賞。ポプラ文庫より小説家デビュー。2019年「日本橋牡丹堂 菓子ばなし」シリーズと『一膳めし屋丸九』で、日本歴史時代作家協会賞文庫書き下ろしシリーズ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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