出版社内容情報
【目次】
内容説明
「痴漢=性犯罪者」は大江健三郎が作った?「妻」は「老婆」か、「老婆」が「妻」か?あなたの干支は「豚」ですか?遠い昔、中国から伝わってきた漢字ですが、意味も一緒とは限りません。長い時間を経て全く違う意味になったものも少なくないのです。漢字の知られざるルーツと遍歴を深掘りする人気番組が一冊に!
目次
ああ、勘違い!?日本で素敵な痴漢さんに会いたいな!(猪 干支の豚は、なぜ猪に変わってしまったの?;痴漢 素敵な「痴漢さん」なんていませんよ! ほか)
うう、苦しい!?手を切り落とされたり、自殺を勧められたり?(料理 おじいちゃんを料理するぞ!;野菜 白菜も人参もネギも自然に生えてる日本ってすごい! ほか)
もう、やめて!?鬼や天狗や謎の水中の虫まで出現?(上履き 上履きをはいて、どこに上がるんですか?;雑巾 雑巾でテーブルを拭いちゃダメなの? ほか)
えっ、どうして!?明日は嵐だ、キャンプへGO!(遠慮 遠慮したので入りまーす!いいんですよね?;拉麺 日本一の拉麺作り目指して、筋トレに励みます! ほか)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タツ フカガワ
47
相手に敬意を表す「貴様」が、罵倒の言葉に変ったのはいつ、何故? 帝王切開の語源は古代ローマにあり? 中国で「料理」は病気治療や看病を意味する? 「几帳面」の几帳とは仕切り用衝立、パーティションのことだった? Eテレで放送の同名番組を文庫化したのが本書。同じ漢字でも中国と日本での意味の差異は、言葉が生き物であることを実証するようで面白かった2025/07/24
Karl Heintz Schneider
32
中国から日本へやってきた方が日本の漢字に出逢い、自国との意味の違いに驚いたエピソードをまとめたものが本書だ。NHK・Eテレに同名の教育番組があり、それを書籍化したものらしい。ハリセンボンの近藤春奈さんも声で出演している。以前ご紹介した「日本語からの祝福、日本語への祝福」の著者は漢字に対する日本語と中国語の違いにキュンとしたらしいが、本書では多くの中国人はむしろ戸惑いの方が多いと書かれており、よりリアルな意見に感じられた。2025/07/31
さとうしん
10
同じ漢字・漢語でも日本と中国とでは意味合いが異なり、時にそれがトラブルの元となる。そうした言葉を解説したNHKの番組の書籍版だが、最初の「猪」の項で、十二支に動物を当てはめたのは文字が読めない人でもわかるようにするためという説明など、所々眉唾な憶測が差し挟まれているのが残念。番組とは一部内容が異なるということだが、これに関しては番組ではそこまで踏み込んでなかったのではないかと思う。2025/08/01
coldsurgeon
8
漢字で表示される言葉が、中国と日本で異なる意味を持っているのが、意外と多いことに驚いた。漢字表現であれば、中国の都市景観や文化は理解できるものだと思っていたが、時には勘違いをしてしまうのかもしれない。長い歴史の中で意味がそれぞれの国で変容したものもあれば、昔からの意味を受け継いでいるものもある。言葉に時間というふりかけを駆けるだけで変化する場合があると知って、さらに興味がわいた。2025/08/23
ぷくらむくら
4
日本と中国の環境の違いでいかに漢字の意味合いが違ってきたのかが良く分かる。漢字にも「進化論」(適応放散?)があるのだとしみじみ。2025/08/15