出版社内容情報
奇妙な依頼の数々に、彼らはついつい「推理」をしてしまう……。
殺し屋が日常の謎を解く異色のミステリー短編集。
人気シリーズ第4弾!!
人知れず副業で殺し屋稼業を営む富澤允と鴻池知栄。二人のもとに届く殺害依頼はいつも謎めいている。
畑に人形を埋め続けるターゲット、死体に椿の花を添えて欲しいというオプション、“夏休み”期間限定の殺害──。
内容説明
人知れず副業で殺し屋稼業を営む富澤允と鴻池知栄。二人のもとに届く殺害依頼はいつも謎めいている。畑に人形を埋め続けるターゲット、死体に椿の花を添えて欲しいというオプション、“夏休み”期間限定の殺害―。奇妙な依頼の数々に、彼らはついつい「推理」をしてしまう…。殺し屋が日常の謎を解く異色のミステリー短編集。
著者等紹介
石持浅海[イシモチアサミ]
1966年、愛媛県生まれ。九州大学理学部卒業。97年、鮎川哲也編『本格推理11 奇跡を蒐める者たち』に「暗い箱の中で」が掲載される。2002年、カッパ・ノベルスの新人発掘プロジェクト「KAPPA‐ONE」に応募した『アイルランドの薔薇』で単行本デビュー。04年『月の扉』が第57回日本推理作家協会賞候補、06年『扉は閉ざされたまま』が第6回本格ミステリ大賞候補。閉鎖状況におかれた人物たちが仮説と推論を駆使して現状打開を試みる独特の作風で読者の支持を集める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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akky本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
したっぱ店員
41
殺し屋たちがサクッと仕事をしつつ、背景について考察する湿度の低い短編集、第4弾。今回も二人の殺し屋がやや交錯する話があったり、ちょっと捻った展開があったりと飽きずに楽しかった。このまま出会わずに進んでほしいな。次作も楽しみにして待ちます。2025/04/17
lucifer
28
殺し屋シリーズ4作目。このタイトルならもう少し発売を遅らせて一般的な夏休みに合わせれば良かったんじゃないかな?今回も、いつものように殺される人の謎行動の考察や、変わり種の『残された者たち』のようなものもあり面白い。が、やはりタイトルにもなってる『夏休みの殺し屋』が、思ってたより複雑だしどんでん返しもあったし、ちょっと都合良すぎかと思うとこはあったがそれでも一番面白かった。色々手を考えても、流石に少々マンネリを感じるがやっぱり続きが出たら読んじゃうだろうな。2025/05/13
タケチヨ
28
副業殺し屋シリーズ第4弾。ビジネスライクな二人の殺し屋の短編集。相変わらず殺し屋とその仲間、依頼人など登場人物ほとんどが人を殺める事に対して何の躊躇いもないが、その倫理観皆無な所が本作の魅力かも。シリーズ中によく出てくる『スズメバチ理論』による明確かつ具体的な不利益が生じる状況を推理すれば自ずと真相が解ってくるが、4作目ともなるとなかなか練った内容だった印象がある。最終章で2人の殺し屋が出会いそうで出会わないのは本シリーズのお約束となるのか?2025/04/30
fuku3
26
2025.5.16読了。シリーズ第4弾。益々アブラが乗って来たって感じですね。別々の二組の殺し屋が淡々と仕事をこなし、事後に仕事の依頼人などを推理して行く、5篇の連作短篇。これも一種のお仕事小説と云えるのか⁉︎一番の出来は表題作、ある事件の関係者を殺してくれと二人組の殺し屋、双方に別々の依頼が届く。それを二組とも受ける。そうなると関係者は殆ど死んでしまう。だが一人だけ生き残ったものがいる。全てはコイツの掌の上で踊らされていたのか⁉︎おかしな所やツッコミたくなる所もあるが、倫理観などは無視して読んで下さい!2025/05/16
ジンベエ親分
24
続けての石持浅海。この殺し屋シリーズは碓井優佳シリーズの次に好きかも。倫理観がぶっ飛んだ(そりゃ殺し屋だし笑)カラカラに乾いた世界観が気持ちいいのよ(笑) 今回も相変わらず、標的の背景を推理して解き明かすスタイルは変わらないものの、殺し屋が直接登場しない話も出てきて興味深い。いやそんな理由では普通の人は殺し屋を雇わないけどね(笑) また、シリーズに登場する2人の殺し屋が絡み合うエピソードもあり、こらがなかなか重層構造で面白かった。いつかこの2人、遭遇してしまうのかなぁ。とにかく次も楽しみ(^-^*)2025/04/09