内容説明
両国で人気の見世物小屋「殺され村」の演目で人が本当に殺されるという噂が。江戸に舞い戻った天才からくり師・奇右衛門の迫真の仕掛けなのか?しかし殺され村を探索中の同心が鉄兜の暴漢に襲われ、別の小屋では重箱から謎の女幽霊も出るという。江戸を騒がせる見世物騒動の真相に南町奉行・根岸肥前守と仲間たちが挑む。
著者等紹介
風野真知雄[カゼノマチオ]
1951年、福島県生まれ。立教大学法学部卒。93年、『黒牛と妖怪』で第17回歴史文学賞を受賞。2002年に、第1回北東文芸賞を受賞。15年に、「耳袋秘帖」シリーズで第4回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞、『沙羅沙羅越え』で第21回中山義秀文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
イシカミハサミ
16
これまでこのシリーズで 数冊かけてやっていた流れを 1冊で終わらせてしまったような凝縮版。 根岸をかなり堪能できる巻。 土久呂のエピソードにもひと区切り。 妖怪名を冠していたシリーズはやっぱり終わってたのかな。 あまり明快な区切りはなかったように思っていたけれど。 また新しい展開があるのか、楽しみにしています。2025/01/30
一五
12
怖いもん見たさな見世物に、不穏な噂。根岸と部下達 総動員なのが楽しい。見世物小屋は、ほんと色々やったらしいしな2025/03/05
ふわりん
10
お馴染みの根岸一家が今回も活躍、見世物小屋が舞台なのでいつもに増して面白かった。演し物がおどろおどろしてるもんだから事件の匂いがして同心たちが動き出すんだけど、カラクリに関しては雨傘屋の英次の得意分野だ。なので私が好きなしめ親分と雨傘屋が今回は大活躍するのも大いに楽しめた。風野さん独特の言い回しや言葉も慣れてるとはいえ、やっぱり面白い。根岸奉行のあんなやこんな破天荒な過去が、配下の一風変わった同心たちや岡っ引きを惹きつけてるのだと思うなぁ。狂四郎とよし乃姉さん、おめでと♡ 続編を楽しみにして待ってよう。2025/02/06
コブタ
6
両国の見世物小屋で演し物の中で、本当の人殺しが行われているとの噂が。となればお奉行様と配下の出番。演し物の謎を解きつつ人間の闇も暴く。面白く一気読み。次巻が直ぐに出版されるが、風野真知雄センセ何時までも書いてください。2025/02/27
goodchoice
2
昔の見世物にはかなり際どいものもあったのだろう。そうしたものを背景にできた一作で、根岸は独特の勘で事件を解決する。でも狂四郎とよし乃が一緒になるってなんか不思議感がある。2025/02/07
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