内容説明
東京で開催予定の国際マラソン大会が多国籍テロ組織の標的となった。警察庁特別チーム“MIT”の班長に抜擢された下水流悠宇は日本人トップランナーの警護に当たる。テロの背景にあるのはスポーツ利権と絡み合う大国の思惑。果たして悠宇はアスリートと国家の威信を守ることができるか。怒涛のノンストップ・サスペンス開幕!
著者等紹介
長浦京[ナガウラキョウ]
1967年、埼玉県生まれ。法政大学経営学部卒業後、出版社勤務を経て、放送作家に。その後、闘病生活を送り、退院後に初めて書き上げた『赤刃』で2011年に第6回小説現代長編新人賞を受賞、翌年に刊行されデビュー。17年『リボルバー・リリー』で第19回大藪春彦賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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桜
39
長浦さんの著書にしては人が死なずにドンパチが少ない1冊。 ドンパチの(ある意味)軽快さと政治っぽい話の重さが対になってグイグイ読めてた分、今作は読み進めづらかった(^~^;)ゞ でも一人の人間として、何かに打ち込む姿勢は胸を打たれる。2024/09/07
chiseiok
38
毎回ハズレなしの長浦京作品。今回は、マラソンレースをF1サーカス並みのエンタメに仕立てようとする壮大な計画、その初開催を潰そうとする多国籍テロと警察庁はみ出し特捜チームのマッチアップ。設定はもうゴリゴリ長浦テイストなのだけれど、読み始めからあれ?何か感触が違うぞと。自転車ステージレースに例えるなら、平坦からの緩い上り、後半に一応4級山岳ひとつの謎ののんびりステージ。いつもなら、いきなりの1級山岳、スプリントポイントを挟んで2級2級3級からの超級山岳の頂上ゴール!…ですよね笑。う〜ん…まぁ次作に期待かな。 2024/10/12
mayumi
19
東京で開催される予定の国際マラソン大会がテロ組織の標的になり、警察庁特別チームMITが担当することになる。班長に抜擢された悠宇は日本人トップランナーの警護に当たることになる…というストーリー。テロの背景にあるスポーツ利権。中国の思惑。よく練られているストーリーだとは思う。ただ、事態が動き始めるまでの前振りが長すぎる。主人公の悠宇もどこか醒めた態度なので、あまり魅力的なキャラクターに思えなかった。レースが始まってテロリストがあちこちで動き出してからは面白くなるが、もうちょっと盛り上がりが欲しかった。2024/12/14
コブタ
3
東京で開催する国際マラソンを警備する警察庁特別チーム班。作者の作品にしては派手なドンパチ、爆発が無く、読むのに時間がかかってしまった。2024/10/23
ERI
1
長浦京の小説は過去3冊読んだけれど、今回が一番日常的で共感出来た 多国籍テロ組織の標的となった国際マラソン大会を守るため、有能故に組織からはみ出してしまった4人が選抜された警視庁特別チーム 相変わらず敵と戦う描写には手に汗握ったけれど それより指揮官の下水流が嶺川と心を通じて自分の感情を見つめ直したり信頼してくれる部下達と共に成長していく過程が良かった そして日本で暗躍する中国の秘密警察…本当に存在するなら恐怖でしかない2025/02/12