内容説明
卵を一個、二個、三個…ほろ酔いが生む愉しみ。千倉の海で仕入れた旬のサザエで作る、憧れのカレー。冬のスタートはいつも、柿の白和え。今はなき味、懐かしい人、私たちの暮らしと味をジワジワ変える影も見つめながら「おいしい」を深く追う人気エッセイ。藤原辰史(京都大学准教授)との対話「戦争から『食』を考える」収録。
目次
1 トーストの秘策(トーストの秘策;しっとり ほか)
2 酔いどれ卵とワイン(ピーマン、でた!;うちなーんちゅに学ぶ ほか)
3 真冬の白和え(あてのない湯;残念な金木犀 ほか)
4 ウクライナの手袋(鎌倉の白昼夢;ひと粒の値段 ほか)
対話 戦争から『食』を考える(藤原辰史×平松洋子)
著者等紹介
平松洋子[ヒラマツヨウコ]
作家、エッセイスト。岡山県倉敷市生まれ。東京女子大学文理学部社会学科卒業。食文化と暮らしをテーマに執筆活動を行う。『買えない味』で第16回Bunkamuraドゥマゴ文学賞、『野蛮な読書』で第28回講談社エッセイ賞、『父のビスコ』で第73回読売文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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Shoji
29
食べ物が何らかの形で織り込まれたエッセイ。食べ物が主役のお話もあれば、脇役のお話も。穏やかな気持ちで読むことができました。個人的には、長州力さんがアントニオ猪木さんを追悼するお話が良かったです。2024/11/26
K1
16
忘れた財布を取りに帰ってるんですよね?ーあぁ、それなのに、買い物かご片手にいちじく→春菊→えのき茸→ごぼう→こんにゃく→油揚げ→豚肉→精算・・・って。一文無しの身には、棚に戻す選択しかなく(悲しきUターン)。あくなき食への想いが詰まっています(笑)。2024/04/01
月華
7
図書館 2021年9月16日号~2023年5月4・11日号初出。対話は2023年8月新聞掲載。一話が数ページで読みやすかったです。2024/05/20
まさ☆( ^ω^ )♬
5
シリーズ最新刊まで読んできましたが、今作もとても楽しめました。試してみようと思える話も多々あります。平松さんのエッセイ、まだまだ積読に控えているので読むのが楽しみ。2024/10/31
コブタ
5
楽しい食のエッセー集、特に瓶ビールとガラスが良かった。美味しいビールを呑むための専用グラス、思わず喉が鳴ってしまう。巻末の対談での傷痍軍人とコッペパンと脱脂粉乳、鯨肉は自分も記憶が蘇る。戦争(暴力)で食が変化する、アジア・太平洋戦争で日本が負けなければ、給食がごはんとみそ汁だったかも・・・。2024/05/07
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