文春文庫<br> 雨滴は続く

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文春文庫
雨滴は続く

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  • サイズ 文庫判/ページ数 560p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167921606
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

連載中に著者が急逝、刊行時に話題を集めた遺作が、三回忌を前に早くも文庫で登場。

二〇〇四年の暮れ、北町貫多は、甚だ得意であった。同人雑誌「煉炭」に発表した小説「けがれなき酒のへど」が〈同人雑誌優秀作〉に選出され、純文学雑誌「文豪界」に転載されたのだ。これは誰から認められることもなかった三十七年の貫多の人生において味わったことのない昂揚だった。次いで、購談社の「群青」誌の蓮田という編集者から、貫多は三十枚の小説を依頼される。貫多にとって純文学雑誌に小説を発表することは、二十九歳のときから私淑してきた不遇の私小説作家・藤澤清造の“歿後弟子”たる資格を得るために必要なことであった。しかし、年が明けても小説に手を付ける気にはなれなかった。貫多に沸き起こった、恋人を得たいとの欲求が、それどころではない気持ちにさせるのだ。貫多は派遣型風俗で出会った〈おゆう〉こと川本那緒子の連絡先を首尾よく入手し、デートにこぎつける。
有頂天の貫多は子持ちの川本と所帯を持つ妄想をする。ところが、一月二十九日、恒例の「清造忌」を挙行すべく能登を訪れた貫多は、取材に来た若い新聞記者・葛山久子の、余りにも好みの容姿に一目ぼれをしてしまう。東京に戻るや否や、小説家志望の葛山に貫多は自作掲載誌を送るが、その返信はそっけないものだった。手の届く川本と脈のなさそうな葛山、両者への恋情を行きつ戻りつしながらも貫多は「群青」に短篇、匿名コラム、書評を発表していく。そして、「群青」九月号には渾身の中篇「どうで死ぬ身の一踊り」が掲載されたが、その反響は全く感じられなかった。同じころ、葛山からは返信が途絶え、川本にはメールが通じなくなる。順風満帆たる新進作家・貫多の前途に俄かに暗雲が立ち込めるのだった。
完成直前で未完となった、著者、最後、最長にして最高の長篇1000枚。巻末にヒロイン”葛山久子”による特別原稿を収録。

内容説明

2004年、無職の自称文学研究者だった北町貫多が書いた小説が、初めて大手文芸誌「文豪界」の誌面を飾った。後に芥川賞作家となる貫多が、女性への懸想のままならぬ行方に煩閃しつつ、“輝かしい新進作家”を目指して進む37歳の日々を描く、遺作となった傑作長篇を文庫化。ヒロイン・葛山久子による特別原稿を巻末に収録。

著者等紹介

西村賢太[ニシムラケンタ]
1967年7月12日東京都江戸川区生まれ。中卒。著書多数。2022年2月5日急逝(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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アメヲトコ

9
2016~22年4月連載、5月単行本刊、24年1月文庫化。北町貫多がいよいよ文壇にデビューする頃を描いた作品。登場するヒロイン二人に対する貫多の振る舞いは相変わらず最低ですが、でもなぜか憎めないのも相変わらず。古書店主とのやり取りなどは寅さんとタコ社長との喧嘩のよう。未完の遺作ですが、著者が急逝したのが最終回執筆中だったということもあって、終わり方もそこまで唐突感はありませんが、巻末掲載の特別原稿を読むと、ああ西村さんはもういないのかと寂しさが募ります。2024/04/01

のじ

8
この人の小説にしてはかなりの厚さだけれども、まんべんなく西村賢太がつまっていて、おいおい・・・とかツッコミつつ読み進めてしまった。やってることは、なんだかなあ、と思いながら気になってどんどん読んでしまうのは、なんとなく貫多の思考プロセスに呆れ否定しつつも、共感する部分がおおいにあるからなんだろうと、この人の小説を読んでいると時々感じる。遺作で未完だが、どこまでいってどういう終わり方にするつもりだったのか、どのくらいの分量になったのか、気になります。あと、最後のネタバレは、要らなかったかもなあ・・・。2024/05/25

tomoka

8
遺作なんだなと思いながら、根が〜の連発にニンマリ🤭しながら、結末をご存知の葛山さんを羨ましく思いながら読了。2024/02/27

ミハイル・キリーロビッチ

6
これで西村賢太の文庫本もおしまいか。寂しいなぁ。「西村賢太全集」何処かの出版社で出してくれないかなぁ。絶対買います。絶対読みます。2024/02/23

そうげん(sougen)

6
読了しました。未完に終わってしまったけど、封筒が届くところまで書かれてあったからいい場面で物語を終えられた風にも受け取れたのはよかった。不思議と不完全燃焼感は感じなかった。面白かったー。あとがきを書いてる人にもびっくりしましたよ。2024/01/20

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