出版社内容情報
文庫書き下ろし時代小説、めでたく300冊に到達した
記念の一作として、人気者の「酔いどれ小籐次」が帰ってきました!
お伊勢参りが流行する中、江戸は三十間堀の小さな町道場がのっとりの危機にあっている。道場主とその孫娘の窮地を救うため、18歳の駿太郎は名を秘して入門する。
たくましく賢く成長した息子を見守り、隠居を考える小籐次だったが-―
あの「鼠小僧」も再び登場!?
恋と勝負と涙の感動作。
内容説明
江戸・三十間堀の小さな町道場が、怪しい証文を盾にした男たちから狙われている。道場主と孫娘の愛を救うため、十八歳の駿太郎は名を秘して入門する。親分や読売屋と協力して活躍する息子を見守るおりょう、隠居を考える小籐次。しかし親子への挑戦状が―伊勢まいりが大流行する中、あの鼠小僧も登場!?恋と勝負と涙の感動作。
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942年、北九州市生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒。デビュー作『闘牛』をはじめ、滞在経験を活かしてスペインをテーマにした作品を発表。99年、時代小説に転向。「密命」シリーズを皮切りに次々と作品を発表して高い評価を受け、“文庫書き下ろし時代小説”という新たなジャンルを確立する。2018年、菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
134
はい!混乱しましたよ。前作『御留山』で完結だとばかり思っていましたから。いや、その後を読ませてくれるなんて嬉しいんですけれどね。あれから4年・・息子・駿太郎18歳心身ともに完璧な息子に成長してました。もうね、何というか安心して代替わりの流れを、活躍を、親戚のオバチャン気分で追いかけますよ。2024/01/29
KAZOO
101
前回で終了していたと思っていたのですが、続きが出てきたようです。ほかのシリーズでも主人公の息子が活躍する話が続いていました。今回もそれと同じような感じで、主人公の息子が活躍します。今回は祖父と孫娘が営む剣道の道場を取られそうになったところを何とか切り抜けます。また、そのほか助けた武家の娘とのやり取りなども続きそうです。2024/01/15
やま
53
来島水軍流の達人である赤目駿太郎の活躍の物語です。赤目小籐次は、刺客の須藤平八郎から「それがしが身まかった場合、この赤子を赤目様の子として育ててくれ」と託された乳飲み子の駿太郎を我が子として育て、来島水軍流の剣術を教え、どこに出しても恥ずかしくない男子として育て上げました。豊後森藩主が江戸城で大名四家から城なし大名と蔑まれて、下屋敷の厩番であった赤目小籐次が、大名四家の行列から御鑓先を斬った「御鑓拝借」騒動から始まった「酔いどれ小籐次」の物語も前作「御留山」で終了し、今作から駿太郎が主役として始まるのか…2024/08/17
本詠み人
39
あれれ?どうしちゃったの、佐伯先生?前作で終わったはずでは(笑)タイトルもいつもより字余りだし。終わり方からしてまだ次も、しれっと出てきそうな🤣せっかくなら駿太郎さんを主人公とした新シリーズにすれば良いのに!そしたら小藤次がこんな感じでも違和感なく読めますよ⚔️2024/02/18
優希
36
怪しい証文を盾にした男たちに狙われる町道場を守るため入門する駿太郎。そこに挑戦状が紛れ込むのが真剣勝負の布石のように見えました。お伊勢参りも流行っているということもあり、恋と勝負の物語だと思います。2025/02/08