出版社内容情報
「煮売屋お雅」シリーズ第二弾!
腹を空かせた町人たちが頼りにしている、旬のお菜をたっぷり揃えた「旭屋」。見世の主であるお雅は、おかみさんたちの希望で、桃の節句に合うお菜をこしらえることに。年に一度のお祝いのために知恵をしぼるお雅だが、雛祭りを喜べない娘がいることもわかり――。「旭屋」を取り巻く、温かくて少し切ない人間模様を描く傑作時代小説。
<収録作品>
子どもたちが拾った野良猫の「貰い手探し」をお雅は手伝う「ひろい猫」
怪我をしたお雅の代わりにお妙が下ごしらえを任されるのだが…「寒のもどり」
父を探しに上州からやってきた娘の面倒を、「旭屋」でみることに「別れのやきまんじゅう」
娘たちを元気づけるべく、お雅は「旭屋」で雛祭りをひらく「旭屋のひなまつり」
読み書きが苦手な真吾のために、お雅が思いついた妙案とは「いろはに初かつお」
内容説明
腹を空かせた町人たちが頼りにしている、旬のお菜をたっぷり揃えた「旭屋」。見世の主であるお雅は、おかみさんたちの希望で桃の節句に合うお菜を拵えることに。年に一度のお祝いのために知恵を絞るお雅だが、雛祭りを喜べない娘がいることもわかり―。「旭屋」を取り巻く、温かくて少し切ない人間模様を描く傑作時代小説。シリーズ第二弾。
著者等紹介
宮本紀子[ミヤモトノリコ]
京都府生まれ。2012年、「雨宿り」で第6回小説宝石新人賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真理そら
54
優しい雰囲気でサラッと読了。でも、お雅さんが影薄な感じでやや物足りない。元舅や王子の実母も登場するけれど前作ほど存在感がある訳ではないし、もう少しお雅さん周辺の人間ドラマも読みたい気分。どぶろく入りの焼き饅頭は美味しそうだ。2023/10/13
ぶんこ
39
シリーズ2作目。子どもたちが見つけた野良猫は、さてどうなったのか。お雅は転んで足を挫き、お妙は張り切ってお菜の味付けをしたものの、一見客にはそれが旭屋の味と認識されると言われお店から逃げ出す。上州から江戸に出稼ぎに行った父を探すおせい。探す間旭屋に世話になりお礼にと上州名物焼き饅頭を教える。手習いが嫌いな真吾と、戯作者に見切りをつけた伝次郎、両方の悩みをうまく解決したお雅。そして最高だったのが、旭屋でのひな祭り。苦い思い出しかないお妙やお路たちに、格別なひな祭りを催し、楽しい思い出に塗り替える。2024/03/25
fuku3
24
2024.1.24読了。シリーズ第2弾。大店に嫁いだが妾に妻の座を奪われ、義父が不憫に思い!煮売屋"旭屋"を開いたお雅!常連客や市井の仲間たちとの5篇の連作短篇!①拾い猫の飼主を常連客と探すが⁉︎②怪我をしたお雅に替わり一人でお菜を作ったお妙だったが⁉︎③上州から行方知れずの父親を探しに来たおせいは⁉︎④子供達に雛祭りのいい思い出を残す為に街の大人達が旭屋で雛祭りパーティーを!⑤悪戯が過ぎる真吾にやる気を出させる為に、売れない戯作者伝次郎に手伝ってもらって…。登場する料理がどれも旨そう!焼き饅頭が食べたい2024/01/24
onasu
19
「煮売屋お雅」もめでたく2巻目で、「旭屋」も通常営業ということで、初巻のようなドタバタはナシ。あえて言えば、「雅ちゃん、何か食わしておくれよう」と頻出していた元義父の登場が減ったのが寂しいような、寂しくないような。(これ、宇江佐さんの「卵のふわふわ」が思い出されて、懐かしかったんだよね) 女将のお雅と住み込みのお妙を中心に特段のことはなく、あくまで煮売屋の日常が毒気なく綴られているのが心地良い。もう暫く、煮売屋の四季を追っていきたい。2024/01/29
ごへいもち
13
江戸時代って紙は気軽に反故にできる値段だったのかなぁ2024/04/07