出版社内容情報
なぜ信長の出現によって戦国時代が終わりを告げたのか?歴史上類を見ない比叡山での大虐殺は他の武将による侵略と何が異なったのか、「天下武布」の判子が秘めた武士たちへの絶大な力とは──
織田信長の行動から「時代が求めたもの」が見えてくる。
革命的ヒーローか、凡庸な大名か。人気武将がゆえに頻出する信長研究に対し、東大の人気歴史学者が本気で答えを出すエキサイティングな書。文庫あとがき付。
内容説明
なぜ信長の出現によって戦国時代が終わりを告げたのか?比叡山を攻撃した他の二人の武将との差、「天下布武」の判子がもたらした絶大な力―織田信長の行動から「時代が求めたもの」が見えてくる。革命的ヒーローか、凡庸な大名か。頻出する信長研究に対し、歴史学者が本気で答えを出すエキサイティングな書。文庫あとがき付。
目次
序 なぜ、いま「信長」を考えるのか
第1章 信長と宗教
第2章 信長と土地
第3章 信長と軍事
第4章 信長と国家
第5章 信長と社会
終章 歴史的人間とは何か
著者等紹介
本郷和人[ホンゴウカズト]
1960年東京都生まれ。東京大学史料編纂所教授。東京大学・同大学院で石井進氏、五味文彦氏に師事し、日本中世史を学ぶ。NHK大河ドラマ『平清盛』など、ドラマ、ゲーム、漫画の時代考証にも携わっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
猿吉君
53
信長好きな人だとちょっと肩透かしかもですが、日本史が好きな人なら読んで損なしです。①信長がやった事について歴史学的に考察しております、いろんなところに話し飛ぶのでそこが評価分かれるかも。②戦国時代を終わらせて天下統一を成し遂げたのは間違いなし、悪く言う学者がいるのが信じられないですねえ。③何万人と殺してますが、そこを悪く言ってもねえという印象。点数75/100→通勤中に読むのに丁度いいボリューム、最終的にやっぱり信長は凄いっていうのはよくわかりました。2024/08/18
こばまり
46
日頃、付け焼き刃のままの己の知識が少しでも補完されればいいとの思いでいるので、この手の本は何を読んでも感激してしまう傾向にはあるのだが、とても面白かったし腑に落ちた。さらに知りたいことが芋づる式に増えた。2023/07/29
ホークス
39
元本は2019年刊。信長とは時代の必然だったのか?が本論だが、推理やら妄想も色々と語る。以下自分用メモ。⚫︎背景となる古代からの時代分析が面白い。公地公民はすぐ形骸化し、中央の皇族・貴族・寺社の在地徴税役として武士が成長→→鎌倉・室町の地頭も領主ではなく在地徴税役→→応仁の乱で中央が無力化し、戦国大名に領主権が一本化されて行く⚫︎信長・秀吉・家康に対し、時代が求めたのは「権利と公平をめぐる無限の戦い」から「権利固定による自由の制限=平和」への移行⚫︎統治者も皆ただの人間。神様ではない。2026/05/16
金吾
34
○信長を宗教、土地、軍事、国家、社会のフィルターから分析しています。一つ一つの事象の分析ではなく社会全体からアプローチしていますので、他の本にはない視野を楽しめます。2024/08/02
たか
12
信長の功績を、人物に立ち入りすぎず歴史的文脈の中で評価している。更には歴史学そのものへの考察にも発展し、タイトルとは離れていくものの切り口が面白い。土地所有は、室町時代の複雑な職の体系から信長の一職支配で一本化した。ヘーゲル的に考えると、所有権の成熟が自由を成長させる。中央集権的でない共同体社会はユートピアとして描かれがちだが、『政基公旅引付』をみると実際には力がものを言う世界で弱者に残酷な一面もあった。「天下布武」の号令はそんな世を変えたい時代のニーズに応えるものだったといえる。2025/04/08




