内容説明
鎌倉で開催された新日本管弦楽団の演奏会で、コンサートマスターの三浦倫人が殺される事件が起こった。舞台上での凶行に、現場が騒然となる中、鎌倉署の刑事・小笠原亜澄と神奈川県警の吉川元哉は事件を担当することに。指揮棒を振っていた世界的指揮者、里見義尚に事情を聞いた亜澄は、彼に対してある違和感を覚えるが…。
著者等紹介
鳴神響一[ナルカミキョウイチ]
1962年東京都生まれ。中央大学法学部卒。2014年に『私が愛したサムライの娘』で第6回角川春樹小説賞を受賞しデビューする。同作で15年に第3回野村胡堂文学賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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海猫
70
鎌倉で開催された新日本管弦楽団の演奏会で、コンサートマスターが殺害される事件発生。鎌倉署の刑事・小笠原亜澄と神奈川県警の吉川元哉は事件の真相を追う。まずはコンサートの舞台上で殺人が起こる冒頭がなかなかの臨場感。捜査場面はコンサートホールの雰囲気が目に見えるようだし、いろんな音楽家が出てきて聞き込みする展開は興味深い。実在感のある個性豊かな人が多く、オーケストラの内情やら給与とかも語られてなんともリアル。小笠原亜澄のキャラも前巻同様ウザかわいいわりに、事件の謎もちゃんと解く。鎌倉という土地の情緒も味がある。2023/06/12
yukision
53
シリーズ2作目。クラシックコンサートの最中にコンサートマスターが殺され,亜澄と元哉のコンビが周辺の聞き込みを始める。姉御肌の亜澄と,子供の頃から彼女に引きずられっぱなしの元哉の関係性が微笑ましい。さりげなく鎌倉の街案内もあり楽しく読んだ。2023/10/28
よっしー
33
シリーズ2作目。コンサートの最中に花形でもあるコンマスが死ぬという中々に衝撃的な所から話が始まりました。そもそも事故なのか殺人なのか…。音楽の世界は狭きもんですし、才能だけでは難しいところもあるのだろうと感じる所が多くあるのでは…と感じてしまいました。個人的には何とも後味の悪い終わりというか、嫌な世界だったというか…。複雑な気持ちになりました。2024/06/06
ひぬ
23
【電子】管弦楽団のコンサート中にコンサートマスターが殺される事件が起こり、事件を調べる事になった亜澄と元哉。ブルートゥースでのロボットアーム捜査とか、いかにもなモダンな事件です。クラシックにはある程度精通していますが、これは思った以上にマニアック。関係者に次々と聞き込みしていく形で三浦の人物像、そして事件の真相がどんどん明らかになりますが、なんか色々とやるせない感じです。なんかシリーズ1巻目を読まずに2巻読んじゃいましたが、なんとかなりました…2024/07/14
み
20
さくさくと♪読みながら前作を思い出してました…。次作は、こうならないように。読みやすいからよね。2023/06/15