内容説明
居酒屋で乱暴狼藉をはたらいた食詰浪人たちが、何者かに斬り殺された。その太刀筋から、かなりの剣の遣い手だと報告を受けた秋山久蔵は探索を命じる。調べを進めると早速、殺された浪人たちと揉めていたというある御家人の所在を知る。その男を監視していた矢先、別の場所で次の浪人殺しが起きて―。人気シリーズ第十五弾。
著者等紹介
藤井邦夫[フジイクニオ]
1946年北海道生まれ。テレビドラマ「特捜最前線」で脚本家デビュー。以後、刑事ドラマ、時代劇を中心に、監督、脚本家として多くの作品を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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いつでも母さん
140
安定のシリーズ第15弾!表題作には武士の情けを感じた。一話目の強請者では母の愛を。二話目の噓吐きは恋人を助けたい女心を。そして三話目では親の因果を超える難しさを。久しぶりに弥平次登場も嬉しいし、蕎麦屋・長八も元気そうで良かった。久蔵の息子・大助が探索の手伝いを命じられる事に活き活きとするのが微笑ましい。2022/12/10
とし
66
新・秋山久蔵御用控「介錯人」15巻。今回も安定感バッグン、弥平次さんも登場、学問所に通う大助さん父の手伝いにも張り切って元気が良いですね。2023/04/19
やま
61
南町奉行所吟味方与力の秋山久蔵こと「剃刀久蔵」は、普通は温和な人物だが、悪党に対しては情け無用の冷酷さを秘めている。その久蔵が悪を裁く物語です。強請者、嘘吐き、瓜二つ、介錯人、の短編4話からなっています。2023/04/17
真理そら
53
久蔵さんは安定のカッコ良さ。「瓜二つ」は親からのしがらみが今の生活を壊しかねないのが悲しい話だけれど、なんとか幸せな結末になった。今回は大助クンの頑張りが少なくて少し寂しかったが、役割を与えられて動くようになってそれはそれで楽しい。2022/12/13
goodchoice
2
久蔵の情け溢れる裁きが魅力的だ。今回も弥平次が登場し、隠居とは思えぬ鋭さを発揮する。久蔵ファミリー恐るべし。2023/03/13