内容説明
渋谷村の広大な森を背負い、門には一対の犬の像。中から数十匹はいると思しき犬の遠吠えが…。「犬神の家」と噂されるその武家屋敷に迷い込んだ犬は、なぜかおかしくなるという。その近く、犬神を祭る神社「真神さま」がかつてあった場所で殺しが起き、村人が次々と行方不明に。犬神の家との因縁に根岸肥前守が迫る。
著者等紹介
風野真知雄[カゼノマチオ]
1951年、福島県生まれ。立教大学法学部卒。93年、『黒牛と妖怪』で第17回歴史文学賞を受賞。2002年に、第1回北東文芸賞を受賞。15年に「耳袋秘帖」シリーズで、第4回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞を受賞。15年『沙羅沙羅越え』で第21回中山義秀文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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雅
52
お奉行の推理も悪くないけど、同心達の格好良さが好きです2023/04/19
ひさか
21
2023年1月文春文庫刊。書き下ろし。シリーズ5作目。恩知らずの犬、狛犬変化、妖談すねこすり、犬の首、転生の犬、さらば神獣、の6つの連作短編。事件に絡む信仰を扱っているのだが、実に公平というか、風野さんらしい気づきと展開で好感が持てる。2023/06/02
Tadashi Tanohata
17
根岸肥前守鎮衛、ご無沙汰しておりました。今回は犬神ですか。どうも犬と小説は相性がいいようですね。「少年と犬」「ソロモンの犬」は最近の既読です。祖先の狼は神格化されて登場しますが犬は演技派のようです。そうか南総里見八犬伝も話題か。とにかくお元気そうでなによりです。またお目にかかれる日まで。んー「耳袋秘帖」は犬の耳ー? 2024/11/04
イシカミハサミ
15
今回は狂犬病の疑いと狼信仰。 このシリーズになってからでは、 いちばん外側をなぞるような、 ラストに至るまで核心がわかりにくい展開。 この展開でも一定のクオリティを保てるのが、 このシリーズのいいところ。2023/03/26
一五
12
根岸が襲われたときの、椀田と宮尾が おぉ強い。 にしても、松平定信危なっかしい奴やな2023/03/28