出版社内容情報
土屋 賢二[ツチヤ ケンジ]
著・文・その他
内容説明
コロナ禍で土屋教授は悠々自粛の日々を余儀なくされるも、果敢な挑戦は続く。コロナに負けるな!家庭平和を破壊しろ!整理整頓を軽蔑しろ!通販業者を論破しろ!コーヒーの通になれ!いやなるな!その都度敗北に塗れる姿に人生の深淵と笑いを見出す根性の一冊。「週刊文春」の大人気長寿連載文庫化。
目次
融の章(コロナの脅威 さまざまな見方;時間が足りない ほか)
通の章(笑い事なのか笑い事じゃないのか;知らなきゃよかった ほか)
無の章(開会式はいらない;価値があるもの ほか)
碍の章(年老いているのか若いのか;わざわざ旅行しなくても ほか)
著者等紹介
土屋賢二[ツチヤケンジ]
1944年岡山県生まれ。お茶の水女子大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マーム
105
本のタイトルからして身も蓋もない、あるいは煙に巻いたもの。頻繁に登場する土屋先生の奥方は、かなり話を盛っているのでしょうが、そんな猛妻がいるのかと思いましたが、読み進めていくうちに、先生の奥方はかなりの才女で、先生はその掌の上で踊らされているだけと確信。今回、この本で教訓を得たのは、「面白いと思う本から読まないと後悔する」という先生の警告。歳を取ると記憶力、理解力、集中力、根気、熱意がなくなり、読書が難しくなるというのだ。それは非常にまずい。老後の楽しみに取っておこうなどと考えずにどんどん読まなければ。2022/12/17
ネギっ子gen
71
【全国民必携の書!】毎回、題名が秀逸。これまでも『不良妻権』や『妻と罰』など含蓄溢れた名タイトルを世に問われてきた先生であるが、傘寿を前にして創意未だ枯れず。羨望の眼。イラストは現代イラスト界の巨人・ヨシタケシンスケ。以前のいしいひさいち然り、先生の人徳の深さに落涙。解説人も毎回豪華なのだが、今回は芥川賞作家・川上弘美氏。先生の交際範囲の無尽なることにただただ驚嘆。袖の著者紹介。毎回更新されております。その真摯な姿勢に首を垂れるのみ――。これに、先生直筆のイラストときたら、もう買うしかない!(図書館本)⇒2023/07/01
10$の恋
49
ガハハ!土屋先生なお意気軒昂なり♪なんと『喜寿』とのこと。77才でこの屁理屈こね回しはさすがとしか言えない。第一刷の新刊を読ませてもらったが、内容もピカピカ新しい。コロナや五輪・世情世相についても結構ぶった切ってるぞ(墓穴も掘ってるが)。タブーに近い我々の本音も軽いフットワークで代弁してくれる。ご自身を犠牲にした巧妙な笑いをブレンドして、絶妙に本音を垂れ流す高度な雄弁(笑)。その垂らしかたがブラボー!そうブラボー!ウフっと笑えて頭に残らないエッセイでスカッと年忘れ。この年末に頭の中を大掃除できた気分だ♪2022/12/12
パフちゃん@かのん変更
32
少し回りくどいところもあるが、面白い!コロッケ入れ替え事件(奥さんが落としたコロッケを入れた皿を著者のほうに置いたので、何とか奥さんに気付かれないようにコロッケを入れ替えようとする話)など、大笑いした。この奥様のファンがたくさんいらっしゃるらしい。2023/03/24
canacona
25
毎度ながらの軽妙な言い回し、自虐的で屁理屈だらけ誤魔化しだらけの土屋節の中に、時々真理が紛れているから侮れない。けれど読み終わると、なんの話を読んでいたのか忘れてしまう😂面白かったです。2023/03/25