出版社内容情報
浅田 次郎[アサダ ジロウ]
著・文・その他
内容説明
天下泰平260年の間に積もり積もった藩の借金25万両。あまりの巨額に嫡男はショック死―丹生山松平家12代当主は、庶子の四男・小四郎に家督を譲るとひそかに「倒産」の準備を進め、逃げ切りを狙う。そうとは知らぬ小四郎、クソがつくほどの真面目さ誠実さを武器に、最大の難関・参勤行列の費用をひねり出そうとするが…
著者等紹介
浅田次郎[アサダジロウ]
1951(昭和26)年、東京生まれ。著書に「地下鉄(メトロ)に乗って」(第16回吉川英治文学新人賞)「鉄道員(ぽっぽや)」(第117回直木賞)「壬生義士伝」(第13回柴田錬三郎賞)「お腹召しませ」(第1回中央公論文芸賞、第10回司馬遼太郎賞)「中原の虹」(第42回吉川英治文学賞)「帰郷」(第43回大佛次郎賞)などがある。2015年、紫綬褒章受章。2019年、菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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五右衛門
116
読了。久しぶりの浅田節。前半ながら堪能しております。割と悪い親父殿です。成り行き上殿様に大抜擢?されてしまった小四郎。薄っすらこの先には光が見えてそう。だけれどもまだまだ困難が立ちふさがってきております。貧乏神って悪いな~。次巻へ行きます。ガンバレ。当代和泉守。2023/02/16
ふじさん
114
第十二代当主は大名倒産の企みを腹に隠居し、先代が村娘なつに生ませた四男が思いがけず家督を継ぐことになる。そんな藩には、借金が二十五万両もあり、金の工面が付かず貧相な初の国入りとなった。前途多難な若殿様には、莫大な借金や貧乏神が取り憑く等、難題が次から次と降りかかる。これからどうなるのか、楽しみいっぱいの展開。大名倒産に向けて暗躍する隠居と糞真面目な若殿との駆け引きがどうなるか目を離せない。下巻では、脇役の比留間伝蔵、若殿の育ての親の間垣作兵衛、大番頭の小池越中守、貧乏神、福の神がどう関わるかも楽しみだ。 2023/07/01
本詠み人
89
『一路』『流人道中記』と印象深い時代小説を描く浅田次郎さん3作目✨この方の作品はルビが丁度よく、テンポもよくとても読みやすいのでお気に入りなのだ♡25万両の借金のある貧乏大名家を不意に継ぐことになった庶子の四男・小四郎vsガッツリ借金を作ってから計画倒産し、小四郎の切腹でことを納めようと謀る元藩主の実父。9つまで我が子として育てた育ての父親 間垣作兵衛が良い人で、彼に似て真面目な小四郎と幼なじみ達、神様までが乱入した物語の先が楽しみでしかない🎶2023/02/05
ゴルフ72
77
感想は下巻終了後! 浅田節がさく裂・・・面白い!2022/09/27
金吾
72
○悪巧みをする父一派と実直に動く当主の動きが目を離せないです。改心した貧乏神と福の神たちの活躍も楽しみです。2023/11/21