出版社内容情報
サイバー犯罪対策課の福沢が殺された。事件の直前に衆人環視の中で福沢ともめた岩倉は容疑者扱いされ捜査本部からはずされてしまう。
内容説明
岩倉の犯罪に対する異様な記憶力を研究材料にすべく執拗につきまとっていたサイバー犯罪対策課の福沢が殺された。事件の直前に衆人環視の中で福沢と小競り合いを演じた岩倉は、容疑者扱いされ捜査本部から外される。身の潔白を証明すべく独自に捜査する岩倉。やがて事件の背後に謎の武器密売組織METOの存在が浮かび上がる。
著者等紹介
堂場瞬一[ドウバシュンイチ]
1963年生まれ。茨城県出身。青山学院大学国際政治経済学部卒業。2000年に『8年』で第13回小説すばる新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ミカママ
475
ガンさんの超人的な記憶力を研究材料にしたいと追いかけ回していたサイバー犯罪対策課刑事・福沢が殺害された。運悪く彼とはその1週間前に、警視庁本部の食堂で胸ぐらを掴む揉めごとを起こしたばかり。当然、ガンさんにも疑いの目がかけられるが…。やたらと恋人との歳の差を引き合いに出し、自らを「オッサン」と卑下するシーンが多くてうんざりもするが、これもこの年齢層が多いファンへのリップサービスなのか。ラストの救出劇には手に汗握った。映像化したらカッコいいだろう。METOとの闘いはまだまだ続く。楽しみだ。2023/02/18
旅するランナー
265
岩倉とトラブっていた、サイバー犯罪対策課の福沢が殺される。容疑者扱いされて、捜査一課のイケメン大友鉄に取り調べされたり、元同僚の正体不明のクソ野郎川嶋に謎の取り扱いされたり。エンタメ刑事小説として面白い展開を見せます。そして、目立つのが、熱い気持ちを持つ女性刑事たち。支援課シリーズの主人公がヒロインになったり、男臭い堂場小説にも変化の兆しが。このラストラインシリーズの後も、女性刑事によるスタートラインになるのではないでしょうか…2022/08/28
starbro
220
堂場 瞬一は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。ラストラインシリーズも読み続けて第五弾、安定の面白さですが、少し新鮮味に欠けます。 まだまだシリーズは続きそうです。 https://books.bunshun.jp/ud/book/num/97841679183922022/05/20
いつでも母さん
157
大友鉄や高城登場でニヤニヤが止まらない(こういうの大好き)私が勝手に気を揉んでいた案件ー実里は帰国してるし、妻とは離婚も成立しててーコロナ禍のなせる業?時は進む(笑)もはやストーリーとは違うところに私の興味があるのは、ガンさんにも堂場さんにも申し訳ない(汗)ガンさんの脅威的な記憶力は相変わらずで川嶋もいやな奴で、もう一人・ガンさんの記憶力を研究したい福沢が殺されて、ガンさんに嫌疑が掛かるところから始まる本作。METOなる組織との本格的な攻防に発展しそうで、生死に関わりそうな不安に駆られるのは思い過ごしか?2022/03/31
KAZOO
114
堂場さんは本当にいくつかのシリーズを並行して書かれていますが、混線しないのでしょうか?おまけで様々なほかの主人公が出てきます。警視庁きってのいい男の大友鉄、あるいは高城などです。今回は主人公が狙われているような感じで追い込まれてしまう感じでした。別れた奥さんとの話(主人公の異常な記憶力)も決着がつくのでしょう。まだ続くのでしょう。ミステリマガジンに出ていたのですが、堂場さんの3冊の大作が出るらしいです。新聞記者と政治家のはなしだそうで高村薫さんを思いだしそうな感じです。2022/03/14