出版社内容情報
かつて広島の比奈町に現れた謎の類人猿・ヒナゴン。約三十年ぶりの目撃情報に町は右往左往。ついには町長選に騒ぎが飛び火し……。
内容説明
人生で大切なものは、ヒナゴンが教えてくれた―胸の奥深くにしまい込んだ大切な記憶と“ふるさと”を描いた、極上の長編小説。信じていれば、必ず会える。
著者等紹介
重松清[シゲマツキヨシ]
昭和38(1963)年、岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。出版社勤務を経て、フリーライターに。91年『ビフォア・ラン』で作家デビュー。99年『ナイフ』で第12回山本周五郎賞を受賞。2001年『ビタミンF』で第124回直木賞受賞。10年『十字架』で第44回吉川英治文学賞、14年『ゼツメツ少年』で第68回毎日出版文化賞を受賞。著書多数。ルポルタージュ、時評、評論など小説以外のジャンルでの執筆活動も高い評価を受けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぽろん
42
30年ぶりに現われた正体不明の類人猿?? 荒唐無稽な町長を筆頭に繰り広げられるヒナゴン探し。市町村合併の話も相まって、この話は、どこに進むのかとやきもきしながら読んでいたが、信じる事の大切さ。子供の頃からの連れ達の絆が心に響く。のぶもきっと又帰って来るんだろうなあ。愛すべきこの町に。2022/03/30
rokoroko
20
もうすぐ合併されてしまう小さな故郷。昔ヒナゴンという不思議な怪人が出没したという・・其れを絡めて話が進む良い話だった・・2023/05/12
しゅん
16
30年前広島の比奈町に突如として現れた正体不明の類人猿「ヒナゴン」が30年ぶりに目撃されたことをきっかけに町おこしや市町村合併問題、そして町長選挙戦など故郷を愛する人達の涙と笑いに溢れた長編人情小説。最初は登場人物のガラが悪さに馴染めず600ページもあるので長いなと感じながら読んでいたが徐々に伝わる登場人物の熱い思いが届きいつの間にか感情移入して自分もこの小さな町の住民になりたいとまで感じた。2022/03/09
西之助
4
十数年前にこの著者の「疾走」を読んで、面白かったんだけど、結構暗くてヘヴィだったもので他の作品は食わず嫌いな状態でした。今回は本屋で見掛けた表紙に何となく心惹かれて読んでみました。登場人物がみんな心に何かを抱えながらも一所懸命で魅力的で、田舎の良いところとそうでないところが知れて大変面白かったと思います。他の重松作品も読んでみようと思いましたが作品が多すぎてどこから手を着けたらよいのやら…2022/04/25
ミッキーの父ちゃん
3
重松さんの故郷の物語はハズレがない 訳ではないけど、これは当たりだと思います😄 結局良い人だらけな結末が嘘くさいと言えば、そうだけど… 読後感はスッキリしていて、読んで良かったな と…2022/05/06