出版社内容情報
幕末の江戸―甲州出身の岡っ引・吉蔵は町なかを暴走する馬に飛び乗り、惨事を防ぐ。数日後、長屋で女が殺され駆けつけてみると…。
内容説明
訳あって江戸で岡っ引をしている吉蔵は、元は甲斐国の生まれ。伝説の黒駒を乗り回し、本業のかたわら小さな「凧屋」を商う。ある日街なかを暴走する馬に咄嗟に飛び乗り騒ぎを治め、馬主の侍に怪我人がいないか調べるよう頼まれる。そして訪ねた小料理屋の板前・仙太郎が先日も肝をつぶす目に遭ったと聞き…。新シリーズ開幕!
著者等紹介
藤原緋沙子[フジワラヒサコ]
高知県生まれ。立命館大学文学部史学科卒業。小松左京主宰の創作教室「創翔塾」出身。細やかな人情味あふれる物語で人気を博す(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やま
71
藤原緋沙子さんの新シリーズが始まります。甲斐国の牧で育ち、江戸で「凧 黒駒屋」を営み、岡っ引きをしている黒駒吉蔵の活躍の物語です。吉蔵は、馬と一緒に育ったために馬を自在に扱い、5才の時に別れた父が凧を作っていたため凧作りに優れています。此度、凧たこあがれ、やぶからしのおてい、の中編2話です。どちらの作品もよくまとまっていて吉蔵が、いい味を出しています。🌿続く→2022/04/16
とし
67
岡っ引黒駒吉蔵 1巻。甲斐国の生まれの主人公吉蔵、江戸で岡っ引きをし、凧 黒駒屋を営む、暴走する馬に飛び乗り静めたり、糸の先に鉛の塊を付けた武器を器用操り悪人に立ち向かう、面白く爽快な新シリーズです。2022/06/13
ひさか
18
2022年1月文春文庫刊。書き下ろし。新シリーズ1作め。凧たこあがれ、やぶからしのおてい、の2つの連作。黒駒の吉蔵なんていうもんだから、渋い中年の親分かと思いきや、若い親分でした。2編ともベタな話ですが、正義感の強い吉蔵や周りの人々が楽しい。さて、どうなりますか。次巻が楽しみです。2022/06/16
おさと
3
続きも読みたい~2023/07/10
Crystal.B
2
吉蔵親分の今後に期待!江戸育ちではないから、粋でイナセとは言えないところがまた善き哉。牧は牧場だから、カウボーイ⁉️2作とも実は武家の血を引いていた人物がキーだったので、この先明かされて行くであろう吉蔵自身の別れた父の存在が気になります。2025/04/15