出版社内容情報
長崎へと辿り着いた坂崎空也は、島巡りで出会った長崎会所の高木麻衣、奉行所の鵜飼寅吉と再会。西国での武者修行を続けるが……。
内容説明
平戸を発ち、長崎へと辿り着いた空也は、島巡りの途中で出会った長崎会所の高木麻衣、奉行所の鵜飼寅吉と再会する。薩摩からの追手を欺くため、長崎奉行松平石見守の家臣「大坂中也」と身分を偽って武者修行を続けることに。麻衣に乞われた空也は、外海で会所の船の積み荷を狙うという海賊船退治に手を貸すことになるが…。
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942年、北九州市生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒。デビュー作『闘牛』をはじめ、滞在経験を活かしてスペインをテーマにした作品を発表。99年、時代小説に転向。「密命」シリーズを皮切りに次々と作品を発表して高い評価を受け、“文庫書き下ろし時代小説”という新たなジャンルを確立する。著書多数。2018年、菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やま
66
寛政十年(1798)、二月下旬。江戸は神保小路の直心影流尚武館道場、十代目道場主・坂崎磐音の嫡男・坂崎空也19才は、父親の故郷である九州の豊後関前から、薩摩での約二年に及ぶ苛烈なる修行で野太刀流を修め。肥後国人吉藩タイ捨流丸目道場。五島列島野崎島。対馬。壱岐。平戸と次々に修行の場所を変え。長崎では、長崎奉行所の鵜飼寅吉と、長崎会所の高木麻衣を助けて、長崎会所の船を襲う海賊船フロイス号の船長で、イスパニア人の貴族にして剣客ホルヘ・マセ―ド・デ・カルバリョ卿と洋上で勝負して勝を修めます。🌿続く→2022/05/29
yamatoshiuruhashi
46
十番勝負のうち五番め。平戸から長崎へ。今回は一巻におさまらず上下に分割されている。父・坂崎磐音の門弟を騙る不埒な奴に出会い本気で叩きのめす。長崎ではまた異国の剣と相対することに。盛りだくさん。場面は江戸と長崎と薩摩と、それぞれの地の人々の思いを書くのに頻繁に移り変わり緊張は続かない。2021/12/12
二分五厘
20
坂崎空也長崎入り。島巡りで知り合った高木麻衣と鵜飼寅吉の密偵コンビとも再会。長い逗留になりそう。長崎出島・丸山・崇福寺・興福寺・めがね橋・長崎港から端島あたりを空也が巡っていると、自分が長崎旅行した時の記憶が蘇ってくるよう。長崎で父親・磐音の秘密に触れ、海賊船退治で異国の剣士と戦う空也。そしてやはり付き纏う示顕流の眼。長崎行きの決まった六之丞が、空也にイヤなフラグを立ててるのが気になります。2023/07/01
くりこ
9
空也十番勝負のこちらの巻から決定版に移行しました。 表紙の雰囲気も今までと随分違いますが、空也は相変わらずで、磐音の血筋を感じます。 下巻では眉月やもしかしたら辰平も出てきて会えたりするのかな?と再会できるのかが楽しみです。2023/02/14
ばるたん
6
久しぶりの佐伯本。やっぱり面白い!2023/01/17
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- 和書
- よい旅を