文春文庫<br> 白魔の塔

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文春文庫
白魔の塔

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  • サイズ 文庫判/ページ数 436p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167917654
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

『黒面の狐』事件後、海運の要から戦後復興の礎となろうと灯台守になった物理波矢多は、二十年の時をまたぐ怪奇事件に巻き込まれる。

内容説明

敗戦に志を折られた物理波矢多は、復興を縁の下から支える職に就こうと決意する。炭坑夫となるも怪事件に巻き込まれ、転身先に選んだのは海運の要、灯台守。新しい任地の轟ヶ埼灯台で待っていたのは“白もんこ”と呼ばれる怪異と二十年の時を超える奇怪な謎だった。大胆な構成に驚く異色ホラーミステリー。

著者等紹介

三津田信三[ミツダシンゾウ]
2001年『ホラー作家の棲む家』(文庫化に際し『忌館』と改題)でデビュー。10年『水魑の如き沈むもの』で第10回本格ミステリ大賞受賞。ホラーとミステリーを融合させた作風により、各ミステリーランキングで常に注目を集めている。09年『山魔の如き嗤うもの』で「本格ミステリ・ベスト10」第1位、また17年には同ランキングの20周年企画で『首無の如き祟るもの』が20年間のベストに選出された。13年『幽女の如き怨むもの』で「ミステリが読みたい!」第1位獲得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

眠る山猫屋

57
なかなかの驚愕展開!?前作『黒面の狐』が三津田さんらしいミステリーとホラーのあわいに立つ作品だったとすれば、ホラーに傾いた今作・・・と思いきや。まず、舞台たる灯台になかなかたどり着かない(苦笑)せんごの灯台守たちの生き様や灯台の歴史が興味深いから退屈はしないのだが。そしてその道程が怖い恐い。怪異は遠目にしか姿を現さないし、背後からつけてくる音だけなのに、それが恐い。辺境の海域を守る灯台という孤立した環境、そこに生きる毅然とした意志を持つ人々。『白もんこ』という怪異がもたらす因果とは。2022/01/25

おうつき

35
黒面の狐に続くシリーズ2作目。1作目の内容をあまり覚えていないので何とも言えないが、ミステリとしての方向性を大分変えてきたに驚かされた。終盤まで何が何だかわからない薄気味の悪さが漂い、ラストで霧が晴れるのかと思いきやそんな単純な話でもない。ミステリとしての解決もかなり強引で、驚きはあったものの納得はできない。期待していたものとは大分違ったが、これはこれで面白かった。2021/12/07

JILLmama

29
シリーズ2作目。前作は炭坑夫だったのに、いきなり灯台守に転職しているし...笑 赴任先の島はなにやら怪しい。最初から物々しい雰囲気。得体の知れない白い人が出てきたり、灯台に到着するまでの森で何かに追いかけられたり。もちろんトリックがあるのだけど、今作はホラー色が強かった。怖くて夜は読めなかった!2022/05/12

マッちゃま

28
いや〜長かったけど面白かった。長かったってのは悪い意味ではなく読み終えてみて感じたこと。「永かった」の方がシックリくるのかな。前作から波矢多が、戦後復興の縁の下から支える仕事として選んだのは海運の要 灯台守。新たな赴任地へ向かう途中で遭遇した怪異を描いた第1部、赴任地先で上司が語る彼の周りで起きた怪異譚の第2部、全て(⁉︎)が明らかになる第3部。なんとなく「コレってきっと…そうだよなぁ」とは想像してたりもしたけど想像の上をいくラストは氏らしさかと。次作は前作と本作の間に起こっていた話しとか。早く読みたい♪2021/10/14

タッキー

19
今回の物理の仕事は灯台守。冒頭の灯台の歴史の話が面白かったです。そしてその後に続く灯台に至るまでの山道でのゾワゾワくるストーリー。古典的なコワサでナイスです。全体的には面白くないわけではないのですが、このストーリー、まず何が謎なのかがわかり辛い。殺人事件が起こるのかと思いきや、そんな事件が起こるわけでもなく。かなり期待していただけに少し残念。それでも最後は、あー、そう繋がるんだというところは、三津田作品らしくて良かったかな。2022/08/07

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