出版社内容情報
人吉城下に戻った空也は、タイ捨流丸目道場に加わり、稽古に励む。山修行を思い立ち、平家の落人伝説が残る秘境へと向かうが……。
内容説明
薩摩を発った空也は肥後国人吉城下へ戻り、タイ捨流丸目道場の門弟として同世代の若者と稽古に励んでいた。しかし、空也に斃された薩摩東郷示現流の酒匂兵衛入道の仇討ちを企てる一派がその身を密かに狙い続ける。ある日、空也は山修行を思い立ち、平家の落人伝説が残る秘境・五箇荘を目指すが、その道中、出会ったのは…。
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942年、北九州市生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒。デビュー作『闘牛』をはじめ、滞在経験を活かしてスペインをテーマにした作品を発表。99年、時代小説に転向。「密命」シリーズを皮切りに次々と作品を発表して高い評価を受け、“文庫書き下ろし時代小説”という新たなジャンルを確立する。著書多数。2018年、菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
65
空也十番勝負・決定版「恨み残さじ」2巻。空也と眉月姫そしておこんと三人一緒に革袋のお守りをみたいですね。次巻空也は、どの地にでどのような勝負をするのか楽しみです。2021/12/26
yamatoshiuruhashi
43
表題と全く異なりますねぇ。「尋常の勝負」であった筈の示現流・酒匂兵衛との前巻最後の勝負が遺恨となり次々に命のやり取り。薩摩の剣客はそんなに狭量なのか。作者は何か薩摩に含むところがあるのか。それはさておき、剣豪小説として楽しめる。2021/09/03
だいゆー
3
(^^)/2021/09/02
やまたか
1
肥後人吉に戻った空也に薩摩示現流の恨みが襲いかかる第二番勝負。一方、江戸では薬丸新蔵が尚武館道場に磐音を訪ねる。空也と眉月姫は再会できたが、空也と新蔵が再び稽古をする機会はいつか訪れるのだろうか?2022/07/29
ks3265
1
空也の2番目の勝負。人吉での戦い。薩摩の恨みは深いし、執拗だ。肥後の隠れ里。人間の欲が人を裏切る。いつの時代も。でもあくまでも清廉な空也の人柄が人に慕われ、助けられる。やっぱり育ちと育ちの良さが表れている。眉月姫にもあえて良かった。空也はどこへ行くのか?2021/12/01