出版社内容情報
ミステリー界をリードする作家による、珠玉の「罠」。好きな作家を指名買いの方も、新たなお気に入り作家を探す方も納得の一冊です。
内容説明
現在のミステリー界をリードする六人の作家による豪華すぎる一冊。最愛のひととの別れ、過去がふいに招く破綻、思いがけず露呈するほころび、知的遊戯の結実、コロナ禍でくるった当たり前の日常…。辿り着く先は、人間の行いによる帰結なのか、神様の差配によるものか。読み解き方も楽しみ方も六人六様の、珠玉のアンソロジー。
著者等紹介
乾くるみ[イヌイクルミ]
静岡県生まれ。『イニシエーション・ラブ』『リピート』
米澤穂信[ヨネザワホノブ]
岐阜県生まれ。『インシテミル』『満願』『さよなら妖精』
芦沢央[アシザワヨウ]
東京都生まれ。『汚れた手をそこで拭かない』『カインは言わなかった』
大山誠一郎[オオヤマセイイチロウ]
埼玉県生まれ。『密室蒐集家』『赤い博物館』『アリバイ崩し承ります』
有栖川有栖[アリスガワアリス]
大阪府生まれ。『マレー鉄道の謎』『女王国の城』『菩提樹荘の殺人』
辻村深月[ツジムラミズキ]
山梨県生まれ。『ツナグ』『鍵のない夢を見る』『かがみの孤城』(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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つれづれ本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
481
人気作家6人(全員既読)の新作ミステリーいきなり文庫ということで、読みました。どの作品も面白いですが、オススメは、乾 くるみの『夫の余命』&辻村 深月の『2020年のロマンス詐欺』です。私は、ロマンス詐欺&デート詐欺にあったことがありません(笑) https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167917029 2021/07/22
夢追人009
416
ベテラン作家さん6人の意外性重視の作品集ですね。本書で気付いたのは男性4人女性2人の内でコロナ禍の問題をテーマに選ばれたのが女性作家だった事ですね。偶然かも知れませんが何となく男は呑気な性質で過去に生き女は現実的で今に敏感なのかもしれないなと思いましたね。私が選んだ本書のベストは100頁近い長さの辻村深月さんの作品ですね。『夫の余命』乾くるみ:どんでん返しの名手と呼ばれるだけあって流石の切れ味でしたね。著者の誘導する方向へ素直に連れて行かれるのではなく最後まで油断せずに全てを疑ってかかる必要がありますね。2022/08/10
麦ちゃんの下僕
358
6名の豪華作家陣による読み応え充分のアンソロジー。乾くるみさんは、本当に作品の組み立て方が巧いですね!米澤穂信さんは、ポイントを「凶器は何か?」の1点に絞ってシンプルにまとめた方が、より印象的になったのかも!?芦沢央さんは意外にも(!?)地味な作品でしたが、コロナ禍ならではの“動機”が切ないです(泣) 大山誠一郎さんは「赤い博物館」シリーズ・有栖川有栖さんは「学生アリス」シリーズの新作ですね!そしてトリは辻村深月さん…展開は予想通りでしたが、ある意味“意外な”(!?)結末にはニヤリとしてしまいました(笑)2021/07/22
ひさか
306
オール讀物2020年7月号乾くるみ:夫の余命、米澤穂信:崖の下、大山誠一郎:孤独な容疑者、有栖川有栖:推理研VSパズル研、2021年1月号辻村深月:2020年のロマンス詐欺、2月号芦沢央:投了図、の6つのミステリー短編アンソロジーを2021年6月文春文庫刊。文庫オリジナル。ファンタジックな「夫の余命」、ヲタクぽい「推理研VSパズル研」が好み。神様の罠というタイトルは少し外してると思います。も、もしかして執筆陣が神!。2021/10/31
mae.dat
297
6名の作家さんに依る、アンソロジー短篇ミステリー。有栖川さんの『推理研VSパズル研』は変わった形式のお話で。無機質なパズルからその背景やストーリーを紡いでね、新しい話を作るのよ。でもそのストーリーに、あんまし納得感は得られなかったけど(´๑•_•๑)。でも話を膨らませる過程は面白かった。もっと良い設定が作れるなら、それを題材に小説にしても良いんだよって言われている様にも感じたよ。くるみさんの『夫の余命』はオチを含めて最も『神様の罠』っぽく思いましたな。辻村さんの『2020年のロマンス詐欺』は怖かった。2023/09/26




